【ネタバレ感想】映画『ジョンウィック:チャプター2』から学ぶ人生(レビュー)
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このシリーズ。だれよりも好きな自信があるんですけど。
ドン
『ジョンウィック:チャプター2』
スタッフ
監督 チャド・スタエルスキ
製作 ベイジル・イバニク
エリカ・リー
製作総指揮 ジェフ・ワックスマン
ロバート・ベルナッキ
キャスト
キアヌ・リーブス ジョン・ウィック
リッカルド・スカマルチョ サンティーノ・ダントニオ
ルビー・ローズ アレス
ジョン・レグイザモ オーレリオ
コモン カシアン
あらすじ
前作でニューヨークを舞台にロシアン・マフィアを相手に繰り広げた壮絶な復讐劇から5日後。平穏な生活を送りたいジョンは、イタリアン・マフィアのサンティーノからの殺しの依頼を断るが、それにより自宅を爆破されてしまう。ジョンはサンティーノへの復讐を開始するが、命の危険を感じたサンティーノに7億円もの懸賞金をかけられ、世界中の殺し屋から命を狙われる事態に巻き込まれてしまう(以上、映画.com)
予告
まったくも~どんだけ待たせるんだよ。
元々キアヌ・リーブスが凄い好きなのとアクション映画が大好きな僕にとって、前作ジョンウィックは脳天に雷が落ちるほど面白かったというかタイプの作品だったわけでして、続編制作がスタートしたという情報を知ってから超超超楽しみにしてました。
でも、米国での公開が2017年2月。
そんで日本での公開が2017年7月。
ふざけんじゃっ...
ん~まてまて、配給の関係だったり大人の事情だったりで日本の公開が遅れるのはまだ分かる。
そもそも一作目がかなり日本公開遅かったしな...
公開が遅くてキレる程もうガキじゃないぞ俺は。。。
YouTubeにネタバレ動画上がりすぎなんだよクソボケコラァァァァアア
ったくふざけんじゃねえよ!!
俺のYoutubeは日々映画のワンシーンを見まくってるせいで完全に俺好みの動画を毎回提示してくるようになってやがるからよぉぉお!
だから何度も『ジョンウィック:チャプター2』のネタバレ動画のサムネイルが俺の目の前に現れていたんだよ!!
どうしても早く見たい気持ちと公開まで待った方が良いという二つの気持ちが戦いまくって、かなりもがいた結果
欲に負けて2回ぐらい見ちゃいましたー。(笑)
しかもそのネタバレを見てしまっが故に一つ気づいてしまった事があったんですよね。。。それは
「あ、2も確実におもしれーわ」
ってことでした(笑)
で、いざ楽しみでしょうがなかった面白いと分かっている映画を見てきて実際どう思ったのか。
「Hey John」
「Hey Shi-man」
なーんてやりとりをしたいしーまんでございますが、感想を綴っていきたいと思います。
それではいきましょう。
しーまんの映画から学ぶ人生!!!
って行きたい所なんですが、今回ちょっと感想長いので覚悟してください(笑)
感想だけ読めれば良いという方はすっ飛ばしてください↓
まずは
キャスト・監督紹介
といっても今回二人しか紹介しないです。
※二人だけなんだけど結構重要
監督チャド・スタエルスキ
この人、実はアクション界・アクション好きからしたら結構レジェンド級の扱いをしてあげなければいけない逸材なんですよね~
元々はスタントマンの方なのですが、スタント・ファイトコーディネートも務めています。彼が今までスタント・ファイトコーディネートを務めてきた作品を見ると鼻水が止まりません。ひょえ~(⦿_⦿)って感じ。
スタントマンに関しては、まず、ゲイリーダニエルズが演じた『北斗の拳』のスタントマンを務めてる時点で笑っちゃうのですが、正直彼がスタントマンを務めた映画は割かしどうでも良いのでここでは割愛させていただきます。(笑)
それよりもスタント・ファイトコーディネート・スタントダブルを務めてきた作品の方が重要なのでそちらに触れます。
まず、彼がスタント・ファイトコーディネートを務めた作品が、
『マトリックス・レボリューション』『ニンジャアサシン』『エクスペンタブルズ1』『エクスペンタブルズ2』『300』などなど。
どれも印象に残るかっこいいアクションがありますし、明らかに作品に合ったアクション構成で、かなりナイスな仕事をしていたと思います。
以下の動画に彼が制作に携わったアクションシーンがあります。
そして、こっからが大事。彼が務めたスタントダブルについてです。
一応説明しておくと、スタントダブルというのは完全に特定の俳優になりきって「スタント」を演じる方々です。
そして、彼が担当したスタントダブルが
『ハートブルー』『マトリックス』『マトリックス:リローデット』『マトリックス:レボリューションズ』『コンスタンティン』。
他にもやっていますが、上述した作品すべてジョン・ウィックが主演、間違えた、キアヌ・リーブスが主演の作品なんですね~。
彼が監督に起用されたのはキアヌ・リーブスの人柄も関係してくるのですが、それは後述するとして、キアヌリーブスとすでに深い信頼関係があるから監督として呼ばれてきたようなもんなんですよね~。
あと、この監督は、これからのアクション映画を担っていく人物に間違いなくなるので、それについても後述しますね〜
ジョン・ウィック/キアヌリーブス
(心なしか顔が犬に見えます…)
僕はこの「キアヌ・リーブス」って男の事がですね、俳優としてもそうですし、なにより人として凄い好きなんですよね。
どんな所が好きかっていうと、壮絶な人生を送っているのに人情深くて義理深い良い奴だって所です。もう一回言います。
良い奴なんです。
キアヌ好きからしたら超超超有名な話ですけど、妹が白血病で闘病していたってこともあり、マトリックスシリーズで一生生きて行ける金を稼いだのに金額の70%を医療施設に寄付するとか、稼いだ金を自分の欲にそんなに使わず、マトリックスのスタントチームにバイクをプレゼントするとか、自分の欲に金は使わないと言いつつも大好きなバイクには目が無くて、友人とバイクメーカー立ち上げちゃうとか、ホームレスと友人になるとか、電車で大きい荷物を持つ女性を見つけた瞬間に席を譲る紳士っぷりとか、イイ奴伝説が止まりません。
(席譲ってる動画をどうぞ)
(なんかこの動画、イイ奴すぎて笑っちゃうんですよね。ハリウッドスターが電車に乗ってるというのもなんか笑えます)
そして彼が「ジョン・ウィック」を演じるにあたって非常に深いものが彼の人生そのものにあります。
まず一作目の話なんですけど、一作目はジョンウィックの人生をガラリと変えるほどの愛する奥さんが病気で死んでしまい、その後亡き奥さんが贈った犬を殺されて、復讐するというのが前作の物語でしたよね?
ジョン・ウィック=キアヌリーブスは本当に奥さんを亡くしているんですよね...
詳しく言うと、子供を授かっていたんだけど流産してしまい、それがきっかけでちょっと関係が悪くなってしまった後に交通事故で帰らぬ人になってしまったそうです。
本当に奥さんを亡くして失意のどん底を経験してるってのはジョンウィックと重なる所がありますよね。
上述した内容はキアヌ好きにとって有名な話ですけど、彼の壮絶なストーリーは他にもたくさんあります。
あ~~全部紹介したい!!けど1記事書けるぐらい長くなるので割愛させて頂きます...
ちょっと話変わりますが、彼は生粋のカンフー好きで有名です。
とにかくカンフー好きってのもあって結果的に『ファイティング・タイガー』(キアヌは悪役で登場)っていうカンフー映画を監督しちゃってます(笑)
で、しかも、この映画の主演が「タイガー・チェン」って人なんですけど、この方はキアヌの代表映画『マトリックス』シリーズの武術指導をしながら、『マトリックス2』では敵役としても出演してる人なんですよ。
(白い服の人)
そんな繋がりのある人物を主役にして映画撮っちゃうあたりがキアヌは人情深い奴なんだろうな〜と思わせてくれます…
そんでそんで、カンフー好きで人情深いキアヌが『ジョン・ウィック』に呼んできたのが、上述したチャド・スタエルスキ監督なんですよね〜!
これも今まで一緒に仕事をしてきて信頼関係が築かれてるから呼んできたわけです。
しかも、チャド・スタエルスキは『ジョン・ウィック』が初の長編監督でしたから…
キアヌがチャンスを与えたって感じですよね…
うーん友情だね〜。
う〜ん男だぜキアヌ!!!
ついでなんで、彼の格闘好きが伝わる映像として千葉真一と出会った時の子供のようなリアクションをどうぞ。
※好印象しかもてませんので注意。
おまけ
ローレンス・フィッシュバーン/キング
世界一のすきっ歯。
っていうか、彼をキャスティングするというのも人情味溢れてませんか?(笑)
キアヌとマトリックスで共演してきた人物ですし、もちろんチャドスタエルスキ監督とも繋がりがあるわけですし。
ストーリーをざっくり紹介(ネタバレ)
車取り返して
家がドーンってなって
頭がムカッってなって
テクテクして武器装備ガチャガチャして
振り回されつつも復讐開始して
敵壊滅ぅぅぅぅうイェイ
かと思ったら何やってんだジョンーーーーーーーー!!!!!
です。
今作を一言で表すなら?
殺し屋版マッドマックス :イタリアのデスロード
いやいや言い過ぎだろバカかよ、あの名作と一緒にするなって思いますでしょ。
僕も思いますよ。
でも鑑賞中の感覚がマッドマックス見てる時と似てたんだもんしょーがないでしょ!!(笑)
怒涛のアクションの連続で全てのアクションパートに見所が用意されてる上にちょっとアクションが長い。
そしてアクションが終わって会話が始まると高低差があり過ぎてちょっと疲れを感じるけど、セリフが少ないようで実はアクションじゃ無いシーンにも見所があるから、結局暇が無くて、見終わった後に若干ボーっとしてしまう。
ほら『マッドマックス:怒りのデスロード』と一緒でしょう!
「・・・」
ちょっと真面目になりますね。
前作もそうでしたけど、今作はアクションも見所なんですが、アクションの細かな所にまた見所があったり、逆にアクションが無い所にも細かな見所があったりして、映ってるモノ全てが見逃せないんです。
そういった所(アクションの尺も含め)がマッドマックス見てる時と感覚が似てるって言ってるんですけど、詳しくは後述しまーす。
そろそろ感想に入りたいんですけど、今作の感想を語る前に前作の魅力をどうしても書きたいので書かせて下さい。
前作の魅力
・想像力掻き立てる「裏世界」の世界観
これ、『ジョン・ウィック』シリーズにおいて超大事な魅力です。
少ないセリフや映像内にある様々な要素でジョン・ウィックはどういう男なのか、殺し屋の世界でどういう位置づけなのか、を観客に想像させる演出が色んな所に散りばめられてるんです。
例えば、ジョンに入ってるタトゥーもそうですし、手の甲とは反対側につけてる時計からなにから本当に色んな所に散りばめられてる。
そして面白いのが、ジョンが会う人ほぼ全てに毎回
「ヘイ、ジョン」
「ヘイ、ジミー」
といった感じで、互いの名前を呼び合う展開があること。
ジョンと対面してる人物とジョンのこれまでの人間関係を想像させられるし、ジョンがどれだけ凄い人で顔が広いのかが分かります。
あとは、殺す人がいれば殺される人もいて、それを片付ける人たちもいるといった殺し屋の世界だけで成立してるビジネスがあったりする所も、殺し屋の世界感をより想像してしまいます。
それら全てにセリフの説明は本当に少なく、観客には映像で提示する(字幕を見なくて良い)ので想像する余裕を与えているから、想像する事が楽しい映画となっています。
・実際に存在するさまざまな戦闘方法のミックスが織りなすフィクション世界のプロ感
世間では「ガンフー」と言われているけど、ほぼ柔道とc.a.r system(Center Axis Relock)と呼ばれる射撃スタイルのミックスです。
ただ、柔道とガンアクションを合わせた映画なんて今まで知る限り無かったから凄いんですよ。柔道という実在する武術と、軍隊で主流となってる実在するC.A.Rという射撃スタイルをミックスすることによって、結果的にはフィクション的な動きになってるんだけど、『ジョン・ウィック』というフィクションの世界では絶妙にリアルな動きになっていて、殺しの「プロ感」が出ていて最高でした。
アクションシーンの随所に「殺しの知識」を感じる動き、敵を倒すための効率的な動きが散りばめられている所が本当に最高で たーんのしいです。
ちなみに c.a.r systemという射撃スタイルは銃を顔の近くに置きつつ少し斜めに構えるフォームで、狭い所とか近距離での銃撃に重宝する銃撃スタイルです。最近では軍隊の間でも主流になっていて他の映画だと『スーサイドスクワッド」のリック大佐もそれっぽい構えしてます。
バイオハザード:ヴェンデッタのレオンなんかもc.a.r systemっぽい構えしてますね。
・バッキバキにキマった色使いによる映像美
画面に映ってる色彩がどのパートでも綺麗です。
印象的なのは3色の使い方だったんですけど、撮影の「ジョナサン・セラ」は、
ネオンピンクとネオンブルーとネオンとまで言って良いのか分からないグリーンを良く使います。
これが終始綺麗なので、ジョンウィックという男が住んでる世界ってのを効果的に構築してたと思います。
正直書き足りないけど上記の魅力を踏まえて今作『ジョン・ウィック:チャプター2』の感想にいきます!
『ジョンウィック:チャプター2』感想
いや〜もうたまらね〜よ!!!!!
久々に映画開始と同時にニヤニヤした。
あ、中身が無いと思いの方、実はかなり考えられて出来てるぜ。
中身が無いようで実はあるってのもマッドマックスっぽいんですよね〜
ま、いいや。
という事でね〜僕はとにかく今作をサイコーーに楽しみました。
でも正直、今作を受け入れられない人がいるのもなんとなく理解出来ます。
そんな人には少しでもジョンウィックの楽しさを理解してもらえるように頑張りたいと思います。
それが
「プロとしての礼儀だ」
っておふざけは置いておいて、始めます。
良かった・最高だったポイント
オープニングからサイコーなんですけど。
オープニングからカーチェイスってのもマッドマックスと一緒なんですけど、それは良いとして、今作は前作の戦いから5日後の話で、いきなりバッキーンと決まった摩天楼の美しい夜景から映画は始まり、すぐさまバイクと車のチェイスが始まります。
で、バイク男をぶちのめして車から降りる1人の男。
顔は映りませんが、手の甲と反対側につけてる時計でもう誰か分かる。
ここ!こういう所よ!(笑)
ニヤニヤが止まりません!
因みに時計を反対側につけるのは女性かマラソン選手か軍人ぐらいです。
全員がそうというわけではありませんが、軍人は銃を構えたまま文字盤を確認出来るように、手の甲とは反対の方に文字盤が向くようにつけます。
こういった所からジョンには軍歴があるのでは?ってのが想像させられるのですが、それは前作の話。
でも、それがあったからこそ顔が映ってないけど100%ジョンだと分かるし、後に顔が出た時にちゃんと上がるようになってます。
そっから69年式フォード・マスタングを保管してる敵地に車を奪い返しにいくのですが、その敵ってのが前作のボス「ヴィゴ」の兄弟なんですね〜www
この設定は脳みそ筋肉というか小学生が考えたような設定ですけど、そっからの「演出」に気が利いてるんですよ〜
前作を思い出して欲しいんですけど、前作で一番最初にジョンが無双するシーンは自分の家ですが、家で戦闘が始まるまでヴィゴの「ジョン・ウィック」という男はどれだけヤバイ奴なのかを忠実な子分とか息子に説明するくだりがあってからの、ヴィゴが酒飲みながら「ボボイエガ〜(ブギーマン)」って言って、ジョンの戦闘が始まるっていう流れですよね?
今作のオープニングバトルはそれと構成がほぼ一緒!!(笑)
撮り方とか構成が本当にほぼ一緒なんですよ(笑)
電話は会話にならず一方的に切られるとか、ジョンの顔の出方が暗闇からスーっと出てくるだったり(ジョン自体は冒頭から映ってるのに顔はなかなか出てこないのがたまらない)、ヴィゴの兄弟が子分にジョンのヤバさ説明してる所とか(ファッキンペンソーのくだり最高)、ヴィゴの弟?兄?が「ボボイエガ〜」って言ったらメインのバトルが始まるとか。
うわ〜構成が一緒だ!!たまらん。
って思いましたね〜
要は、前作のジョン家で繰り広げられるバトルが始まるまでの内容を、2作目はオープニングだけにギュッと詰めた感じです。
アクション内容とジョンのボロボロ具合がクライマックスっぽいから、前作の全てをオープニングに凝縮させたと言っても良いかもしれないけど。
こーいう前作とあえて同じ事やってくるのは『ガーディアンズオブギャラクシー2』のオープニングとかもそうでしたけど、監督が同じだからこそ出来る「ファン接待演出」ですよね。
それにしても銃声とか断末魔が自分に近付いて来るとドンドンびびった表情になるの最高だったな〜(笑)
こういうのが本当に楽しいんですよ、この映画...。
もう
オープニングだけで語る事たくさんなんですけど、前作の五日後の設定で体はボロボロなのに格闘のキレが増してましたね(笑)
あと今回良かったのはオープニングから投げ技がかなり出てくるんだけど、空手っぽい打撃もありまして、それの効果音が打撃に重みを感じるような音だったので「痛い感」が出ていて凄い良かったです。
あと、ジョンが車で敵を豪快に吹き飛ばす「カー・フー」と称されたシーンがオープニングからありますけど、あれは前作にもあったCG効果によるデジタル処理で、さっきまで普通に立っていた男が車に吹き飛ばされて柱に激突するという"一連の流れ"をカットが無いように描くワンカット風リアル描写です。
これもオープニングに入ってる事から何度も言いますけど前作の内容がOPに凝縮されていますよね。
(前作のデジタル処理ってどこの事言ってるかと言うと、ジョンがクラブの二階から落とされる所と教会で轢かれる所です)
想像力掻き立てる「裏世界」の世界観が今回も!?
前作はジョンの家で激しい戦いが繰り広げられてから警察が家に「ピンポーン」とやってきます。
で、ジョンが扉を開けてから
「イブニング、ジョン」
「イブニング、ジミー」
というやり取りがありますが、明らかに警官ジミーは家に転がる死体が見えてるのに、見過ごして冷めた会話を続けるんですよね〜
この感じが2人に今まで何があったのか等、関係性を想像させられて
最高
なんですが
今作では家が爆破されてから登場する消防士とのやりとりが、前作の警官とするやり取りと同じ感じなんですよねww
しかも消防士の名前は「ジミー」
顔が警官と一緒か暗くて分からなかったけど、もし一緒なら??とか色々想像してしまいます…
うーんいちいち楽しい!!
ただ、前作はジョンが対面する人全てに「ヘイ、ジョン」「ヘイ、ジミー」のような互いの名前を呼び合う演出があって、ジョンの殺し屋界での顔の広さや、対面してる人との関係性を想像させられたのですが、今作ではイタリアに足を運んでから名前を呼び合うのが少なくなるんですよね。
イタリアは庭じゃないからって言う理由での演出ならあっぱれです。
でも、やっぱりイタリアにも殺し屋ホテル(コンチネンタル)があったり、殺し屋界のルールがあったり、ジョンが復讐を決意してからスーツ・武器調達する過程などに殺し屋界の世界観を感じられる描写があったりと、世界観の素晴らしい構築は今作でも健在でした。
こーいうのがね〜アクションが無い所でも楽しい要素なんですよね。
武器調達時のジョン(キアヌリーブス)のガチャガチャしる所とか色んな構えを試す所とか良かったな〜
第2のアクション見所!敵サンティーノの姉暗殺からの銃激戦!!
姉とジョンのやり取りもさ〜いちいち楽しいというか、多くは語らずとも2人の関係性が伝わってきますよね。
多分『ジョンウィック』という世界には「暗殺教室」みたいなのがあって、登場人物みんなそこの同級生なんでしょうね(笑)
前作が特にそうでしたけど、久しぶりに会う奴との会話が同級生と久しぶりに会ったみたいな会話なんですよ…それがいいんだよね。
ここの流れとしてはサンティーノの姉を旧知の仲って事で殺したく無い気持ちを抱えながらも仕方なく殺しに行くんですが、亡くなったジョンの奥さんを悲しめるからか、サンティーノの姉が自ら手首を切り始めます。
多分、彼女は昔ジョンの事が好きだったんじゃないかな〜。それはジョンも然り。
ジョンのサンティーノ姉を殺すのが依頼と知った時のリアクションとか、殺したく無い感じとか、亡くなった奥さんをどれほど愛していたか確認する姉の感じとかが、そう思わせます。
イメージ的に言うと暗殺学校優等生のジョン君とサンティーノ姉ちゃんが恋人同士だったんだけど、卒業したら別れてしまって、時が経ちジョン君は隣町の女性と結婚していたみたいな?(笑)
あの『ジョンウィック』の世界観の構築なら無くはないな…
完全に憶測ですけど、こういった事を想像させてくれるからこの映画は楽しいんだよもう…
やべっ伝えたかったのはここじゃあない!
ジョンがコモン演じるカシアンに見つかってから最高な雰囲気が流れます。
カシアン「仕事か?」
ジョン「ああ、君は?」
相変わらず冷めた会話をする暗殺学校の同級生2人(笑)
でもその間には
ジリジリ・・・ジリジリ・・・と、たまらない間が流れて
銃撃戦の始まり!!
たまらね~~~~~!!!
アクション好きをゾクゾクゾクゥウっとさせる空気の作り方が最高に上手いです。
あと、この城での戦いは細かい所に良い所がたくさんあるんですよね〜
例えば、キアヌリーブスの銃捌きが上手くなってるとか。
リロードする際、マガジンを抜かないといけないんですけど、それを抜く際に手首を急激に捻りながらマガジンを抜き捨てますが、なんかそれのキレとスピードが向上してた(笑)
アサルトライフルのリロードも素早くて良かった。
狭いトンネルのような所でマシンガンをリロードする際、銃を急激に捻るようにしながら横に振ってマガジンを斜め下方向に抜き飛ばすのですが、トンネルで狭いのでマガジンが壁にガンって勢いよく当たります。
それがリロードの勢いの良さを出していて良かった!(笑)
あとさー、マガジンを2つで1つの状態(マルチダブルマガジン)にしていて、片方が弾切れになったら即座にもう一方を差し替えることが出来るようにしてんだよね...。そういうプロっぽさを表すディティールがマジで良いんだよな~。
格闘に関しては基本的にキレてるんだけど、どこと無くキレが無いように見える所があるのは今作でもご健在w
あとは、ほんと細かい所なんですけど、洞窟の中に入ってからショットガンに持ち変えますよね?
そんで、ショットガンのリロードしてる最中に敵が来ちゃって、ジョンがリロードを中断して超高速でハンドガンに持ち変えて敵を撃つっていうシーンがあるんですよ。
このシーンめっちゃ素早くてかっこいいんだけど、唯一と言っていいぐらい早回しを使ってます。
だけど、僕が凄く良いなと思った点が一個あります。
何かと言うと、リロード中に敵が来てもすぐ対応出来るように、ショットガンのグリップ部分を肩の上に乗っけて、すぐハンドガンを取れる状態にしてリロードしてるんですよ。
(映画の画像じゃないけど、こんな感じ↓)
マジで細部に気を配ってるな〜と思いまいた。
まさにこう言ったプロの理にかなった行動を見せてくれるのが楽しいんです…
大半の人が細かすぎて分からない気がするんですけど、すいませんね。。
どうしてもこれが言いたかったんすo(`▽´)o
あ、やっぱもう1つ言わしてください。
弾切れになった!だけど敵が一人いる!どーするジョン!という時にジョンはどーするのかというと、銃口で敵を抑えつけながら装填してボンってするんすよ。
プロっぽいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいたまらぬぅぅぅぅぅぅう
プロっぽいというか完全にエマージェンシーリロードしてるプロですよね(笑)
ただね?敵を押さえつけながらエマージェンシーリロードやってる映画なんて見た事ないから新鮮でたまらないんですよ。スゴイ効率的な動きをしててプロとしての説得力もあるし。
とにかくね、このシーン、最高でした。(笑)
話変わりますが、基本的にジョンウィックのアクションって、カット割による「ごまかし演出」は無くて長めのカットに演者全体が映るショットが多いから、銃撃やらリロードやら格闘やらの"一連の流れ"ってのがバンバン続くので超楽しいですね。
まさにジョン・ウィックの殺人ライブを見てるかのよう(笑)
そんで、本当に監督偉いな〜って思うのが、アクションシーン全部に気が利いている事なんですよね。
要は全てのアクションパートに地味に凄い事や、面白い映像演出が入っていてエンターテイメントとして気が配られまくってるってことです。
例えばオープニングでは、デジタル処理によるカット割が無い痛々しい激突描写や、前作とあえて同じ事をするというファン接待演出。
で、この城というか洞窟?での戦いは、銃撃戦が最高ですけど城から抜け出した時のカシアンとの戦闘も良いですね。
階段ゴロゴロゴロォォォオって転げおちるシーンあるじゃないですか。
あれ、超古典だけど、カット割がほぼないから凄い事になってましたよね。
もう本当に基礎的な事で楽しくさせるんですよねこの監督は…
カシアンとの戦いは、いかにもライバル同士の戦いって感じで最高なんですけど、アクションの話は一旦休憩して、その後の話をさせてください。(笑)
2人が揉みくちゃになりながらガラスを突き破って入ってしまった場所はコンチネンタルホテル。
ここでの仕事(殺人)は絶対にダメというルールによりジョンとカシアンの2人はオーナーにガチで止められますよね。
もうね、2人のケンカを止められた後の感じがまさに親に怒られてケンカをやめた兄弟なんですよwww
しかも、その後2人でバーに並んで酒飲む絵づらがたまんない(笑)
当人は大真面目だから面白いんですけど、こういうシュールな感じ大好物ですw
実は、コンチネンタルホテルに入ってしまって殺し合いを中断するという展開は後の伏線になってるんですよね。
ほんと変な所に気を配ってるんですこの映画。
ジョン・ウィック狩りの始まり
ジョンの懸賞金の掛け方というか、それを伝達する方法もジョンウィックの世界観が描かれていて凄く良いのですが、そこは割愛させて頂いて、やっぱここは散々前振りになってた鉛筆格闘が出でくる所ですよ!!!
ジョン・ウィックの伝説として「鉛筆で殺し屋3人を殺した」というのが前作から語り継がれています。それを実際にやってる姿がね、今回は見せてくれてますよね!!!
いえーい!!
ただ、いくらジョンウィックを見る目が甘くなってる僕にでも指摘の一つや二つはあります。
OPで「ジョンウィックの噂はいつも控えめで語られる」ってヴィゴの兄弟は言うんですよ。鉛筆の話した後に。
で、今回鉛筆で倒した人数は2人。
…
いやっ、そこ5人は殺れよww
噂が控えめで語られてるのだとしたら、現実は噂の人数より越してないとダメだろ!
なんで噂より現実の方が控えめなんだよw
そこは気を使わないんだな監督さんよwww
あー疲れた〜大学時代の論文ぐらい文字数いってるんですけど…
あ、あと鏡の部屋で戦う所、あそこは『燃えよドラゴン』のオマージュですけど、ジョンが鏡の部屋から出る時にこっちに向かってるのかと思いきや実は鏡だったりと遊び心があって良かったですね。(疲れてテキトーになってきたw)
ちょっと話変えますね。
今作も美しいよ色彩が!!!
前作は画面内に映ってる色彩が非常に美しくバッキーンと決まってましたけど、今作も超綺麗でしたね。まずあんな綺麗な駅とかどこにあるんだよって感じですわ。
本当にあんのかな〜
まあ、そんな感じで色彩が綺麗というのは皆さんも、お気づきだと思いますが、今回、夜のシーンはほぼ全部道路が濡れていたということにお気づきですか?
実は80年代の映画は夜のシーンは必ずと言って良いほど路面を濡らして撮影しています。
なぜかと言うと、昔のカメラは夜のシーンだと感度が悪くて真っ黒になってしまい、映像がズーンとしちゃって見栄えが良く無いからです。
そして、その解決策として路面を濡らして光を反射させる事によってなんとか綺麗な映像にしてたんですよね〜。
で、路面を濡らすという撮影方法は当たり前な時代だったんだけど、今ではデジタル処理によって明るさの調整とか出来るので路面を濡らさなくて良くなったんですけど、『ジョン・ウィック』では光の反射による美しさを意識してわざとやりましたね。
街の光が少ない所でも車のライトが地面に上手いこと反射して綺麗な映像になってたからな〜。街中はこれでもかってぐらい綺麗だったし。
やっぱ変な所気を使ってるでしょ〜?
※それっぽい事言ってますが、憶測です。(笑)
でも実際、地面が濡れてると光が反射して凄い綺麗でしょ?
ただの整備工場みたいな所なのにどんだけ綺麗なのよ、、、
これなんか分かりやすいですよね。しっかりと道路が濡れていてピッカピカ光が反射してるのでめっちゃ綺麗
ラストの展開について
ジョンさん何やってんすかって感じですよね(笑)
ただ、カシアンvsジョンでコンチネンタルで殺人はダメというルールの絶対性が伏線になってるので、え?ジョン撃つの?撃っちゃうの!?
バン
あ〜あって感じで楽しみました。
ジョンウィックの殺し屋界に置ける顔の広さ故のバックアップが今回で無くなりましたから、一度話をリセットしたという点ではナイスな展開だったんじゃないですかね。
ってか、映画なげえ!!!!
さすがに疲れる人はいるわこれじゃあ(笑)
そして上映時間122分なのに殺った人数128人!!!!
イかれてるぜ!!
結論
客観的に考えるとですよ?多分前作の方がおもしろいです(俺は今作の方が…)
前作の方がジョンの事を完全になめきってるやつらいるので、そいつらがジョンの恐怖を知って焦る顔がたまらないしね。
しかもこの話にノレ無い人がいるのもわかります。
ただ、この映画って様々な所に気が配られているので、そういった所を1個でも多く見つけるのが『ジョンウィック』の楽しさだったりするから、多少長くても想像力と観察力の鍵を開けて観ればより楽しい映画だと思います。
『マッドマックス:怒りのデスロード』だってそうじゃ無い?違う?(笑)
中身無いようで実はあるでしょ?世界観の構築に気が配られてるでしょ?アクションが濃厚過ぎて会話が始まると高低差があり過ぎてダレてるように感じてしまう所あるでしょ?ダレてるようで実は細部に気が配られていて結果面白いでしょ?
ほら、マッドマックスと一緒じゃん(笑)
『ジョンウィック:チャプター2』から学ぶ人生
〜我慢するかしない、たった一つの選択で人生狂う事なんて普通にある〜
え〜今回誰もが思うのでは無いでしょうか
我慢しろよと(笑)
あそこで我慢しないで、楽勝で撃って「終わらせただけだ」っていうのがまたかっこいいのですが、結果これから散々な目に合うだけの未来になりました。
ジョンウィックさんは身を挺して僕らに教えてくれました。
我慢しとけば救われる事の方が多いぞと。
これは普通に身近な話にも置き換えられますよね。
例えばめっちゃ買いたい物がある。けど買ったら今月ヤバい。
どーしよう、我慢か買うか。
買っちゃえーーー!
はい。今月死亡。
止めときゃ良かった〜みたいな(笑)
僕も小さい話ですけど、親子ゲンカであまりにも、あー言えばこー言うでうるさいうえにギャーギャー甲高い声で永遠と説教するので「うるせんだテメーなんか死◯じまえぇ!」って言いたくてしょうがなくなり、言えば家から追放されるから我慢だと思っていながらもストレスを発散したいという気持ちに勝てず言ってしまい、結果、家から追放されて一週間ホームレスを経験した事ありますよ。
その一週間猛烈に後悔しましたからね。
我慢すれば良かったと。
多分あれから一時間後、ジョンさんは猛烈に後悔すると思います。
皆さんも〇〇するか、我慢という選択肢だったら我慢した方が良いですよ。
だって我慢するという選択肢があるって事は、我慢しなかった時のデメリットも理解してるって事なんだから。
って事でなんだがジョンウィックが好きすぎて訳の分からない事ずらずら書いてる感想になっちゃったかもですが、僕は今作をすーぱー楽しみました。
この映画、誰がなんと言おうと俺は面白かったという。それが
「プロとしての礼儀だ」
Fin
余談
前作『ジョン・ウィック』を共同監督したチャド・スタエルスキーとデヴィット・リーチは今後アクション映画を担ってく重要な存在になるのでマストで覚えておいた方が良いかも。
2人はハリウッド業界では知らない人がいないぐらいのスタントチーム「87イレブン」を共同設立した、優れたアクションを作れる人間です。スタローンだって目を付けてるし、チャド・スタエルスキーとデヴィット・リーチは、あの『シビルウォー』にも関わっている。
そしてデヴィット・リーチは『デッドプール2』の監督ですからね。。。
今後が楽しみです!!!!
(追記:2017年7月12日)
二回目見てきて、「うわっヤベっ記事の内容間違えた!!」という箇所があります。
上の方に消防士ジミーとのやり取りが、前作の警官ジミーと一緒だ〜的な事書いてあるんですけど、今作で登場するの多分前作と同じ警官ジミーでした。(笑)
大変失礼いたしました。恥ずかしいってこの事ですね…
それでも!「仕事復帰したの?(you are working again?)」っていう前作と全く同じ冷めたやり取りがあって最高なのは変わりありません。
ジョンウィック:チャプター2に登場する銃たち特集〜