【ネタバレ感想】実写映画『恋は雨上がりのように』から学ぶ人生(レビュー・解説)
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小松菜奈目当て。
どん
『恋は雨上がりのように』
作品情報
スタッフ・キャスト
スタッフ
監督 永井聡
原作 眉月じゅん
脚本 坂口理子
製作 市川南
共同製作 久保雅一
(以上、映画.comより)
キャスト
小松菜奈 橘あきら
大泉洋 近藤正己
清野菜名 喜屋武はるか
磯村勇斗 加瀬亮介
葉山奨之 吉澤タカシ(以上、映画.comより)
解説・あらすじ
冴えないファミレス店長に片思いした女子高生の恋の行方を描き、テレビアニメ化もされた眉月じゅん原作の同名コミックを、「渇き。」の小松菜奈と「アイアムアヒーロー」の大泉洋共演で実写映画化。
怪我で陸上の夢を絶たれた高校2年生の橘あきらは、偶然入ったファミレスの店長・近藤正己の優しさに触れたことをきっかけに、その店でアルバイトをはじめる。45歳の近藤はあきらより28歳も年上で子持ちのバツイチだったが、あきらは密かに近藤への恋心を募らせていく。ついに思いを抑えきれなくなったあきらは告白するが、近藤は彼女の真っ直ぐな気持ちを受け止めることができず……。
「帝一の國」「世界から猫が消えたなら」の永井聡が監督を務める。
(以上、映画.comより)
予告
まえおき
どーも、しーまんです。
僕のブログを読んでくれてる方々からしたら、「え、あなたこういう映画見るの?」って思うかもしれません。
ええ、確かにあんま見ませんよ。
僕の敬愛するブロガー「三角絞め」さん(厳密にいうとカミヤマさん)の言い方をお借りすると、スキンヘッドのマッチョが「俺の友達に手を出すな」と叫びながら怪獣と戦うような映画を好む人間ですので、好き好んでは見る映画ではありません。
ただ、僕もそれなりに恋をしてきてるし、切ない恋もしてきてる方だと思うんで気になってたんですよね。
・・・いや、ごめん嘘。
「小松菜奈可愛い」
これに勝る観る理由なし!
ぼくね〜、ああいうアンニュイっていうか気だるそうな顔してる人、大好きなんだよね(笑)
あと目頭が鋭い感じも凄げ〜良い。
・・・というわけで、小松菜奈みたさで観に行ったという感じでございます。
ちなにみ原作漫画は一切読んでないですし、アニメもテレビつけたら偶然やっていたところをボケっと観てたぐらいなんで、ほぼほぼフラットな気持ちで見れたと思います。
だから今回の感想は原作知らない人が映画を観て感じたこと〜って感じで読んでいただけると幸いです。
ってことでさっそく感想に入っていきましょう、しーまんの映画から学ぶ人生!!!!!
ネタバレ感想
晴れた休日に公園を散歩したり、ちょっと走ったりしてみる。
その時の気持ちと似たような気持ちになれた映画でした。
いきなり何を言ってるんだって感じですよね・・・。
というのも、僕は休日の公園が好きでよく行くんですけど、なんで好きなのかと言うと、「この空間に黒い感情を抱いてる人って1人もいないんだろうな〜」と思えるからです(笑)
そんな空間にいるだけで疲れが取れた気分になって前を向こうという気持ちになれるんですけど、本作を見終えた時の感情がそんな感じでした。
なんつったって、悪い人が1人も出てこない!!!みーーーーーんな良い人(笑)
そして切ないんだけど、前を見れる感じ? あれも良いよね。心が洗われた感じがあって僕までも前を向こうという気持ちになれました。(別に後ろ向いてるわけじゃないけど)
さて、そんなわけで以降は印象に残ったところの話になります。
印象に残ったところ・良かったところ〜
まっすぐ過ぎる女子高生「橘あきら」
陸上選手としてかなりの成績を残していたけど、アキレス腱断裂によって陸上選手としての "夢を失った" 橘あきら。
そんな彼女はバイト先の店長に恋をしてしまう・・・
ってな感じですけども、彼女がとにかくまっすぐ過ぎるんですよね〜。
ヒロインが陸上をやってる恋愛系の漫画でパッと思いつくのって個人的に『涼風』なんですけど、あれのヒロインは走高跳びで、本作のヒロイン橘あきらは「100m」なんですよ。
曲がらずに真っ直ぐ走り抜ける種目とだけあって、彼女の性格が真っ直ぐ過ぎるのも妙に納得してしまいます。(狙っての設定だと思いますけど、ナイスな設定ですね)
で、橘ちゃんは基本的に友達に対しては、心閉ざしてる感じなんだけど、好きな店長に対しては純粋で真っ直ぐだから、凄く可愛らしいんですよね。
それが観てて微笑ましくて楽しかったです。
とくに彼女の可愛さが目立ったのは店長とのデートを半強制的に約束してからのくだり。
スケジュール帳を観てデートが楽しみ過ぎたのか、スケ帳を顔に当てちゃうんですよ。はい可愛い。
恋が実ると噂のキーホルダーがあると知ったら、それが出るまでガチャポンを回し続けるんですよ。はい可愛い。
店長と休みがかぶったシフト表を見てニッコリしてしまう感じ?はい可愛い。
「この純粋さが成長とともに濁ってしまいませんように」と願ってしまうほど可愛いものがありました。
そしてそれを演じる小松菜奈ね。
冷たい表情がこれでもかってぐらい似合ってるから、ギャップがあるのか 店長と一緒にいる時にだけ見せる笑顔にめちゃんこ破壊力があるんですよ。
だから個人的には凄いナイスなキャスティングだったんじゃないかな〜と思っています。
っていうかマジでどうでも良い話ですけど、オープニングで「あれ?これアクション映画なの?」と思っちゃうぐらいのアホみたいなランニングシーンがあって、そこで何回かちょっとしたスライディングを決めるじゃないですか。
そのフォームがね、『マトリックス』のヒロインことトリニティにそっくりなんすよwww
笑うわこんなん。
でも、アクション映画ばりのアホみたいなランニングをすることによって「実は夢でした」という事実が効果的に伝わるようになってますよね(笑)
しかも、何が起きても変じゃない "夢" を活かして映像的に楽しいものを見せてるから描き方としても上手いように思えます。
そしてなにより、陸上をやりたくない素振りを見せてはいても、心の奥底では「また走りたい!」という気持ちがあるってのを、序盤から夢で提示してるわけだから、そこらへんも上手いなぁ…と思いました。
さえないオッツァン店長「近藤正己」
バツイチの子持ちで、何もかもが中途半端。そして小説家としての "夢を諦めた(厳密に言うと諦めきれてない)" 近藤正己(店長)。
そんな彼は職場の女子高生に好かれてしまう・・・
僕はそこまで酷いと思わないけど、まぁ確かに彼は冴えていないですよね。
いや、それよりもオッサン感を頑張って出してたような気がします。
というのも、個人的に思う「オッサンと呼ばれてしまう条件」を店長は全部やってくるんすよ。
例えば、最初の方にある橘ちゃんがまかないを食ってる時に店長がPCをいじるシーン。
店長は椅子に座るときに「よっこいしょ」と言った後に「ゔぁあ〜」と声をだし、デカイ音量でくしゃみをして、デカイ音量で鼻をかむわけですよ。
言わなくても座れるのに「よっこいしょ」と言ってしまったり、もっと小さい音量で出来ることを大音量でやってしまうのが、個人的に思うオッサンと呼ばれる条件なんですけど、全部やってましたよね(笑)
どんだけオッサンであることを伝えたいんだよと思ったけど、あれは原作にあるんですかね?(笑)
まあ原作がどうとかはどうでも良いんだけど、店長がオッサンとしていじられるくだりは、間の使い方も印象的でした。
なんかね、同じファミレスにいる茶髪の女の子が「店長臭いじゃんっ」的な事を言ったときにナイスタイミングで店長はそれを聞いちゃうわけですよ。
で、なかなかカットが変わんないんすよね(笑)
で、次は事務所てきな部屋で店長が「俺って臭いのかなぁ」と言ったら間髪入れずに「臭いです」と濱田マリ演じる久保に斬り捨てられるんすよwww
このね、間を長く使ったり、逆に間髪入れなかったりする演出が良い感じでオッサンの哀愁さを出していたような気がしました(笑)
あと、彼は確かにオッサンだし、冴えてはいないんだけど、45年生きてるうえに たくさん文学作品を見てるわけだから、やっぱ人としてはかなり良い人なんだよね。
しかも時には「あぁ、なんかちょっとカッコイイかも」と思える発言もしたりするから、個人的には結構魅力的なキャラだなぁと思えました。
これまた、どうでも良い話なんだけど、、、
店長が橘ちゃんの足を見て血豆だと勘違いするくだり? 本当に小説家になりたかったのかお前・・・っていうシーンがあるじゃないですか。
あそこね
店長:「爪が赤いのって怪我のせい!?血豆とか・・・」
僕(心の中):「バカかよ、マニキュアだろどうみてもWWW」
橘ちゃん:「ペディキュアです」
僕(心の中):マニキュアとペディキュアって違うのぉぉぉぉおん!?
って思いました(笑)
ペティ=足・キュア=手入れ なんだってさ(笑)
恥ずかしい事に全然知らんかった…。
対照的な何かと共通する何か。橘あきらは何故あんなに店長が好きになったの?
個人的にですが、本作は対照的な何かと、共通的な何かが印象的に描かれていたかなぁと思います。
例えば、昔は疎遠だったけど今では仲良しな同級生と、疎遠になりつつある同級生とか。
ちょっと違うかもしんないけど、態度や服装が人によって対照的な橘ちゃんとか。
『寄生獣』を二回観たのはさすがに笑った(笑)
店長と橘ちゃんだって、対照的な関係だったりします。
店長は2人の関係について周りが変に思うとか色々考えるけど、橘ちゃんはそんなの関係ないと全然考えないですしね。
でも、そんな2人にも共通するものがあったと思うんですよ。
店長は小説に、橘ちゃんは店長に一方的な片思いをして2人とも周りの大切な何かを失っているという点が共通してたりもするんだけど、それよりか 2人とも "人生の雨宿り" をしてるってことですよね。
ようは人生の雨宿り中だった店長のもとに、橘ちゃんが雨宿りしにきたといった感じですかね。
最初は橘ちゃんが店長を好きになるキッカケが良く分かんなくて、ちょっとしたマジックで心の扉をノックされた事がキッカケでそんなに好きになるかい?? と思ったんですけど、そんな優しさに惹かれたっていうよりかは、もっと何か自分と共通するものというか、、、自分と近しいものを感じたんじゃないですかね??
「あ、この人も雨宿りしてる・・・」
みたいな感じで。
人って、恋愛でも仕事でも何でも良いけど、傷ついて辛い思いをすると自分以外にも似たような思いをした人はいないのか探したりするじゃないですか。そしていたりするとちょっと安心しませんかね?
橘ちゃんにとって店長はそんな存在だったんじゃないでしょうか。
一緒に雨宿りしてくれて、その一時を「雨宿りしてるだけじゃつまらないでしょ」と楽しくしてくれる人物が彼女にとって一番欲しかった人物なのかもしれません。
橘ちゃんみたいな状態の人には「部活に戻っておいでよ」みたいな優しい言葉は逆効果なわけで、一緒に雨宿りしてる店長はそういう事を言ってこないから好きだったってのもあるかもしれないですよね。
店長が橘ちゃんの事情を知り始めて「色々あるでしょ、他にもやりたい事が…」と言うようになってからは、橘ちゃんは大好きな店長にさえ若干キレますし・・・。
まあでも、そんな橘ちゃんも店長と一緒にいるうちに次第に前を向き始めるんですよね〜。そして前に歩み出すのは橘ちゃんだけじゃなかった。
互いに雨宿りをして、大事な事を思い出しだしたり気づいたりして、そして雨が上がったら2人で前を向いて別の方向に歩いていく、、、素敵じゃないかぁぁん(T△T)
やっぱね、恋を成就させることよりも、誰を好きになるのかが大事なんですよね
最後に店長と練習中の橘ちゃんがバッタリ会うシーンも良かったですね。
先に仲間を走らせて、店長と会話して幕が閉じたわけですけど、橘ちゃんは会話が終わったらくるりと前を向いて走りだすんでしょうしね!
切ないけど前向きになれる、泣きながら笑顔になれるというか何と言うか・・・いい意味で不思議な気持ちにしてくれる終わりでした(T△T)
良く出来てるなと思える点が多かった
僕がバカなだけかもしれないけど、割と強引な編集があったりして、記憶が断片的になってしまう部分もあったと思うんだけど、そんなことより、「ああ良くできてるなぁ」と思える事の方が多かったので、そこら辺も僕は面白かったです。
観た人誰もが分かるところで言うと、メッセのくだりね(笑)
序盤からメッセするしないのやり取りがあるんだけど、まさか最後にそのくだりで締めるとは思いませんでした。
で、映画終わったと思ったら、パラパラ漫画出てくるんすよ。
吉澤ァァァァァァァァァァァァァアアア
お前良かったな〜wwww
あと、チャラ男とのデートと 店長とのデートを対照的に描くとこもさ、服装や態度は違うんだけど場所や映し方は同じってのがまた良いですよね。
ちなみにチャラ男と待ち合わせる時、店長と待ち合わせる時で、橘ちゃんは格好は違うけど、両方とも対面した瞬間カバンに手をスッと添えるという同じ仕草をしてて結構細かいんですよね(笑)
他には、店長と喜屋武ちゃんが遭遇するシーン。
あそこで喜屋武ちゃんはキーホルダー?をカバンにジャラジャラ付けてるんですよね。
そのことで、橘ちゃんとの友情が終わっていないってのが分かるんで、画だけで伝えてて上手いですよね。
それにしても、喜屋武ちゃんが付けてたキーホルダーは橘ちゃんからもらったキーホルダーだったのか、橘ちゃんに「ムキ吉」をあげるためにガチャポン回し続けた結果出てきてしまったキーホルダーなのか、、、どっちなんでしょう…。
まあどちらにせよ、友情が伝わるのでGoodですね。
橘ちゃんが店長に思わず告白するシーンもなんか面白かった。
だいたい2回ぐらい告白するんだけど
一回目は「店長のこと好きです」で
二回目は「あなたのこと好きです」なんだよね。
一回目と二回目で店長の受け取り方が全然違うんだけど、言葉がちょっと違うだけで受け取り方が変わってしまうってのは、言葉を操る小説家なんかは余計に受け取り方が変わりそうだなぁと思えて面白かったですね。
『恋は雨上がりのように』から学ぶ人生
■かけがえのない瞬間を大切に
■自分を前に進ませてくれる人物に恋したいね
恋を成就させることよりも、だれを好きになるかが大事なのかもね。
終わりに
正直ね、45歳×女子高生ってことで、ちょっと前に話題となっていたことをクソほどいじってやろうと思ってたんですけど、鑑賞後はそんなこと1ミリも思わないぐらい爽やかな映画でした。
原作のファンはどう感じるかちょっと分かんないけど、僕は思いがけない良作だなぁと思いました。
Fin
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作品を見た後に「僕はこう思った、他の人は?」「観たは良いけど、語りたい・・・」と思うのが映画好きの心理だと思います。
— ◆映画駄話しーまん (@shiiman6354) September 25, 2017
でも意外と映画について死ぬ程語り合える人って身近にいない事の方が多いですよね。
だからブログやってます(笑)https://t.co/gWsQodmRmM
余談
店長の子供がですね、、、結構なグルグル頭なんですよwwww
あれは笑った…。