【ネタバレ有・感想】『キング・アーサー』から学ぶ人生
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ガイ・リッチー結構好きなんです。チャーリー・ハナムも好きなんです。アクションも好きなんです。見ないわけ無いでしょう。
ドン
『キング・アーサー』
スタッフ
監督 ガイ・リッチー
製作 ガイ・リッチー
ライオネル・ウィグラム
スティーブ・クラーク=ホール
アキバ・ゴールズマン
キャスト
チャーリー・ハナム アーサー
アストリッド・ベルジェ=フリスベ
ジャイモン・フンスー
エイダン・ギレン
ジュード・ロウ ヴォーティガン
あらすじ
王の子でありながら路地裏のスラムで育った貧しい青年アーサーが、伝説の聖剣エクスカリバーを手にし、救世主として語り継がれる存在へと成長していく姿を描いた。主人公アーサーに「パシフィック・リム」のチャーリー・ハナムが扮し、アーサーの親の敵(かたき)でもあり、魔術を駆使する非道で凶悪な暴君ヴォーティガンをジュード・ロウが演じる。(以上、映画.com)
予告
正直言って『アーサー王物語』ってちゃん読んだ事ないです。
でも『アーサー王伝説』を取り入れてるエンタメ作品はたくさんあって、それは見た事あるのでかじった程度なら知ってます。(キングスマンとか七つの大罪とかetc...)
まぁ、かじった程度しか知らなくてもガイ・リッチー製作のチャーリー・ハナム主演って事を知った時から超楽しみにしていました。
そんで、いざ予告編が解禁されて映像を見てみたら、思った以上にガイ・リッチー節(映像演出)が強くてですね〜若干不安だったのも事実でございます。(笑)
あと、もう一つ不安になったのがサッカー界のスーパースターが演技してるシーンをチラッと見た時です。(笑)
まあ、非常に楽しみに思いつつも若干の不安を抱えながら見てまいりましたので初めて行きましょうかね。
まずは
キャスト紹介
ガイ・リッチー(監督)
結構好きな監督。
そして、女子が介入出来ない男同士の友情が色濃く出た作品をよく撮る監督。(笑)
俗に言う「ホモ・ソーシャル」系の映画を好んで撮る人です。
僕は男同士の友情が全面に出てる映画大好きなので、ガイ・リッチーが結構好きなんですよね。
※ホモじゃないよ。
この方はキャリア的に言うとドロップアウターで学校も中退してるんだけど、映画スタジオで雑用するようになってから才能発揮しちゃって割りと早い段階で映像制作をやらせてもらってたらしいです。まあ天才ってことですね。
そもそもは『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』や『スナッチ』とかの功績もあってか、緻密で優れた脚本を書くことで有名だったんだけど、最近ではガイ・リッチー節とも言える映像表現によるアクション演出が目立つようになってきたかなと思います。
ちなみにガイ・リッチー節とも言える映像演出というのは、この方が作った作品大体には入ってるんですけど、顕著に現れてるのは『シャーロック・ホームズ』シリーズかな。
※ガイ・リッチー節って具体的に何の事を言ってるのかは後述します。
あと、この人の映像が『キングスマン』とか『キック・アス』を撮った天才マシュー・ヴォーンの映像と似てるなって思った人、少なからずいると思うんですけど、それには理由があって、マシュー・ヴォーンは元々監督じゃなくて、ガイ・リッチーのプロデューサーで大親友だったんですよね。二人で製作会社スカ・フェイルムズを設立したりもしています。
で、スカ・フェイルムズの最初の作品が『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』だったりするわけです。
非常に濃い繋がりがあるから演出に似た所があるとは断言出来ないですけど、少なからずあると思います。
あーもうガイ・リッチーだけで、まだ語りたい事があるよ!!(笑)
使う俳優の話とかさー!
もう今回はその話はいいや!
チャーリー・ハナム
男が惚れる系イケメンマッチョ。
僕は結構好きで応援してる俳優さんです。
似てると言うとちょっと違うんだけど、外見がチャニング・テイタムと被る気がします。(笑)
僕が彼の存在を知ったのは『パシフィックリム』ですね。それより前に『サンオブアナーキー』っていうドラマで主演を演じていて人気はありました。でも『パシフィックリム』が大ヒットしちゃったし、監督のギレルモ・デル・トロのお気にになって『クリムゾンピーク』に出演しちゃったりもしてるから、ドラマだけでなく映画界でもかなり活躍してくる俳優さんでしょう。
ちなみに『パシフィックリム』で披露していた対人格闘が結構綺麗で上手かったので、アクションの才能も結構お持ちだと思います。
ジュード・ロウ/ヴォーティガン
潔く丸坊主にしたほうが良いのに系俳優。
ちょっと笑ったポイント:過去の映像になると髪がちょっと増やされていた事。
ガイ・リッチー作の『シャーロックホームズ』でワトソンを演じてのキャスティングだと思われます。
彼は結構色んな作品に出てますけど、僕は『SPY/スパイ』『シャーロックホームズ』シリーズ『A.I』が好きかな〜
『キングアーサー』感想
誰かガイリッチーを止めてぇぇぇぇぇえええ!!!!
やり過ぎってこの事を言うのだよ!(笑)
はい。
もうこの感想につきます。(笑)
この『キング・アーサー』という映画を見る前の僕の不安が当たりました。
やっぱりガイリッチー節がとんでも無い事になってた…
今回の感想はガイリッチー節についてがメインになりそうです…
という事で、今作の感想を書くには、まずガイリッチー節ってなんの事言ってんのかを説明しないとですね…
中には僕よりガイ・リッチー好きがいるかも知れないので、断言はしませんが僕なりにガイリッチー節を説明させて頂きます。
ガイリッチー節について
【ガイリッチー節】
1.グワングワンした映像。
中でも俳優自体に固定されたカメラで撮ったような映像で、被写体自体(映ってる俳優)は一定の位置からブレずに背景だけがグワングワン動いてる映像をよく好んで使う。
グワングワンした映像以外にもクローズアップとロングショットを交互に使ったり、その中にスローモーションを織り交ぜたりと、とにかくいろんな映像手法を盛り込んでくる。
2.時間軸をちょいちょいいじくる会話シーン
テンポの良い会話に合わせて、過去の映像・未来の映像を会話に上手くリンクさせた状態で入れ込んでくる
※気を抜くと置いてかれるぐらいのテンポで展開される
この手法は『アントマン』でも出てきます。
以上が僕なりではありますが、ガイリッチー節を簡単に説明したモノです。
今までガイリッチーが手がけた作品はガイリッチー節が程よく入っていて、2番の時間軸をちょいちょいいじくった会話シーンとかも丁度よーく配置されているので「緻密な脚本」とか言われていたんだと思うんですよね。
で、今作はどうなのか。
やり過ぎです。w
そもそもガイリッチー節の一つである「時間軸をいじくる」という点で言うと序盤の「King Arthur」ってタイトルが出るタイミングもおかしいというかなんか笑っちゃいました(笑)
母親が槍に貫かれて下に倒れこむのかと思ったらタイトルドーンなわけですよ。
「おお、すげータイミングで出すね…」って思いました。
要は後に、あの後どうなったのかをガイリッチー節を使って説明されて行くので母親が貫かれてタイトルドーンというタイミングになっているのだと思うんですけど、その後アーサーがどう育って行ったのかも凄い事になってる…
単純に描く時間が無いからか怒涛の早回し。
正直言って何が起きてるのかちょっとわかりづらかったです。僕だけかな?(笑)
チンピラ界のボスに成り上がったのは分かるんだけど、コインの流通とかが良く分かんなかった(笑)
序盤のアーサーが大人になるまでの話はまだ良いとして、アーサー達の状況説明とかアーサー達が敵を倒す為にこれからする事の説明も【ガイリッチー節】の2が出てくるんですよね。
別にそれ自体は良いんだけど、いつもより過去or未来の映像を織り込んでくる編集のスピードが早いからか、ちょっとついていけないというか分かりづらくて肝心のアクションが展開されてる時に、あれ?登場人物って今何がしたいんだっけ?ってのが結構あったので観客を若干置いてけぼりにしてる感じがありました。
観客を置いてけぼりにすると、そこに感情移入や緊迫感とかは生まれないので素直に楽しめないです…
上にも書きましたけど、『アントマン』にも似たような演出が出てきて、マイケルペーニャが何があったのか説明する時に出てくるんですけど『アントマン』の方が分かりやすいand面白く出来てますね…
やり過ぎと言いつつもこのガイリッチー節自体は大好きですけどね!!!(笑)
あとはやっぱりアクションですよね〜
アクションだと【ガイリッチー節】の1が該当するのですが、とにかくいろんな映像手法を盛り込んできます。今までだと『シャーロックホームズ』シリーズが凄く丁度良くガイリッチー節が現れていると思います。
『シャーロックホームズ』ではホームズは敵と戦う前に推理(シミュレーション)を立ててから戦いますが、そのシミュレーションの映像表現が「ガイリッチー節」とめちゃめちゃ相性が良くて凄く画期的でおもしろいし、かっこいい映像となってました。
というか『シャーロックホームズ2』の森林で砲弾から逃げるシーンにガイリッチー節の全てが詰まっていると言っても良いと思うので見返してみてください。僕が説明した【ガイリッチー節】の1が全部入ってると思います。
ちなみに森の中を走り抜けるシーンではカメラの前を木が通り過ぎるとその瞬間、登場人物がズーム・ロングショットに切り替わったりするのですが、それは『キングアーサー』でも出てきてました。
まあ何度も言いますけど、『シャーロックホームズ』シリーズがガイリッチー節の良さが丁度良く出ていて、相性も良く、とても良いエンターテイメントに仕上がっていたのですが、今作の「下克上エンターテイメント」はどうだったのかと言いますと…
やり過ぎです。
特にアーサーが覚醒して戦うシーンはどれもやり過ぎってのが色濃く出てしまって逆に面白く無くなっちゃってる。
やり過ぎって本当に良く無いですね(笑)
やり過ぎなモノを見せられると何でも引いちゃうじゃないですか。
『ドライヴ』という映画でライアン・ゴズリングが敵の顔面をまさに「やり過ぎ…」ってぐらい踏んづけて
ドン引きするキャリー・マリガンのように
とにかく程良くが一番という事ですね(笑)
他にもアーサーの正義感とか円卓の騎士の心情とかキャラの心情が描ききれて無いような気がするし、物語のロジックがちゃんとしてなく無い?とか思う事もたくさんあるんですけど、一番気になったのはやっぱりガイリッチー節の「やり過ぎでは?」ってとこかな
結論
ここまで来るのにガイリッチー節という単語が19個も出てきていますw
それだけ重要に思ったって事なんですけど、要は「ガイリッチー節」ってなんの為にあるのかって話なんですよね。
本来、作品を良く見せる為、観客を楽しませる為の演出として「ガイリッチー節」が使用されるなら分かるんですけど、今作の場合はガイリッチー節を見せる為に『キングアーサー』が使用されてるといった感じで目的が逆転しちゃっていて、ガイリッチー節が先行してしまってる感じがあるので、なんかへんてこりんな作品になってると言った感じがしましたね〜。
てか今回、ガイリッチー節のせいか話が頭に入ってこず感想がいつもより短いな…
ま、いいや(笑)
『キング・アーサー』から学ぶ人生
〜やり過ぎは良く無い〜
なんでも程よくが良いですよね。
〜相反するものがあるから世界は成り立つ〜
急に真面目な話します。
と言いつつも途中で眠くなってしまって、うろ覚えなんですが、今作では正義と悪みたいな相反するものが物語の軸となっていたと思います。
あってるよね?(笑)
片方の力が強まれば、こちらも強まるみたいなセリフがあったと思います。(うろ覚えすぎてマジですいませんw)
それを見て「相反するものがあるから世の中成り立ってるのだな〜」って思いました。
勝つ人がいるから負ける人もいて、悪い人がいるから良い人もいる。
車運転出来ない人がいるから、車運転出来る運転手がいたりと考えればキリが無いです。
今作で悪は退治されましたが、善がある限り、また悪は生まれるでしょう。
もし、世の中に相反するものが無かった場合、世の中は回らないのかな〜とか思ったり思わなかったり。
ちなみに働く人がいるから働かない人もいるわけですが、「働きアリの法則」というのがあって、どういう法則かと言うと一つの組織の中で本当に働いてるのは2割で6割は普通でもう2割はサボっているという法則です。
で、この法則の面白いところはサボってる人たちだけを集めると同じ2:6:2になるという事です。
つまり同じものを集めても相反するモノが出来るという事です。
やっぱり相反するものがあるから世の中回ってんのかもね〜
まあ、今作では相反するものを描いてたとは思うんですけど、ちゃんと描けていたか聞かれると微妙なところです。
噂だと全6部作構成らしいので、ガイリッチーさん次回作に期待してます!!
Fin
追記
しっかしこの方…
また出てきやがった。
『ワイルドスピード/スカイミッション』にも出てたし『ターザン:REBORN』にも出てたし、なかなかビックバジェット映画に出演してるんだよね…
アメコミ映画だとこれですよこれ。