【ネタバレ有・感想】実話『ハクソーリッジ』から学ぶ人生
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【ハクソーリッジ】のこぎり崖・前田高知の断崖
ドン
『ハクソーリッジ』
スタッフ
監督 メル・ギブソン
製作 デビッド・パーマット
ビル・メカニック
ブライアン・オリバー
ウィリアム・D・ジョンソン
キャスト
アンドリュー・ガーフィールド デズモンド・ドス
サム・ワーシントン グローバー大尉
ルーク・ブレイシー スミティ・ブレイシー
テリーサ・パーマー ドロシー・シュッテ
ヒューゴ・ウィービング トム・ドス
あらすじ
人を殺してはならないという宗教的信念を持つデズモンドは、軍隊でもその意志を貫こうとして上官や同僚たちから疎まれ、ついには軍法会議にかけられることに。妻や父に助けられ、武器を持たずに戦場へ行くことを許可された彼は、激戦地・沖縄の断崖絶壁(ハクソー・リッジ)での戦闘に衛生兵として参加。敵兵たちの捨て身の攻撃に味方は一時撤退を余儀なくされるが、負傷した仲間たちが取り残されるのを見たデズモンドは、たったひとりで戦場に留まり、敵味方の分け隔てなく治療を施していく。(以上、映画.com)
予告
いつもよく言ってるんですけど、人が死んでる実話系の作品は面白そうとか思っちゃいけない気がしちゃうんですよね僕は。
でも正直言って予告編見た段階で僕は
クソ面白そうだなこりゃ
と、思ってましたw
まぁどっちにしろメル・ギブソンが撮る作品は割と好きってのと、主演アンドリューガーフィールドの事を応援してるのと、グロいの結構好きってのがありまして、めちゃんこ楽しみにしておりました。
楽しみ過ぎて仕事終わって家に帰らずTOHOシネマズ新宿24時の回で見て来たので早速感想行ってみましょう。
まずは
監督・キャスト紹介
※今回、キャストを紹介してるだけでなく小ネタが入ってるので飛ばさないで頂けると嬉しいです…
監督/メル・ギブソン
極悪非道を通り越してサンタにでも目覚めたかって感じですね…
というのも、この方『マッドマックス』『リーサルウェポン』等でアウトローなヒーローというイメージを持っていたのにも関わらず、アル中・暴言・DVといった極悪非道の限りを尽くして世間から干されまくった「俳優」なんですよね(笑)
僕は20代なので、彼が全盛期だった頃の作品はリアルタイムで見てないですけど、父親の映才教育によりガキの頃からビデオで彼の作品を見せられまくっていたので、彼の悪いニュースが出てくる度にショックを受けていましたよ…
所属の事務所からも契約を切られ、華々しい映画界から存在が抹消されたのかと思いきや。。。
彼は「監督」の才能がめちゃめちゃあったんですね〜
彼が撮った『ブレイブハート』という作品ではアカデミー監督賞を受賞しちゃってます。他には鑑賞する事が苦痛で有名な『パッション』とか歴史に詳しい人ほどトンデモ映画と呼ぶけどおもしろい『アポカリプト』なんかを撮ってます。
僕はやっぱり『アポカリプト』が好きですね〜。
あ、『アポカリプト』なんか見ると分かるんですけど、彼は動脈から血が
「ピュー」と飛び出る演出が大好きですね。
『ハクソーリッジ』でもしっかりと出てます。(笑)
しかも、動脈と静脈の説明付きで(o´艸`)ムフフ
アンドリュー・ガーフィールド / デズモンド・ドス
はい。アメージングなスパイダーマンを担当した人です。
アメコミヒーローの中でスパイダーマンが一番好きなので彼も俳優としてかなり好きだし応援もしてしまいます。
アメイジングスパイダーマン終わらないで欲しかったな〜…残念。
正直、有名な出演作はそんな多い方では無くて、アメイジングスパイダーマンの印象が強かったので俳優として使いづらいのかな〜っと思ってたら最近になって『沈黙-サイレンス-』『ハクソーリッジ』といった話題作に出演しててファンとしては嬉しいですね。彼自身も心良く新スパイダーマンにバトンを渡せるのではないでしょうか。
(ちなみに新スパイダーマンは個人的に右に出る存在はもういないと思うぐらいのハマり役です。)
サム・ワーシントン / グローバー大尉
意外と忘れてる人いますけど『アバター』の青い人ですからねこの人…(笑)
他には『ターミネーター4』、個人的にまったく好きじゃない『タイタンの戦い』『タイタンの逆襲』あとは『崖っぷちの男』など地味に主役を演じてるんですよね…
ただ、特にファンってわけでもないんでそんなに語る事ないです。(´‐`)眠い…
ルーク・ブレイシー / スミティ・ブレイシー
この人が出演してる事まったく知らなくてですね〜
映画始まってから「どっかで見た事あんな〜」と脳が渦巻いてました。
思い出してから集中して映画見れたのですが、『ハートブルー』のリメイク『Xミッション』で金髪ロン毛だった潜入捜査官ですよ!
すごい短髪になってるのと寝不足なのかクマがすごくて気づかなかった。
そして、恐らく監督の遊び心だと思いますけど、彼が『Xミッション』で主役だった事で今作『ハクソーリッジ』に一つの「見所ポイント」が用意されてます。
テリーサ・パーマー / ドロシー・シュッテ
『トワイライト』等のクリステンスチュワートに似てるという事で話題の女優さん。
血縁者より似てるんじゃねーかってレベルです。
見分け方は首にホクロがある方がテリーサ・パーマーでございます。へンタイみたいですいません。
さて、ここで上述した「見所ポイント」が出て来ます。
彼女がすごく関係してるんですよね…
彼女は今作『ハクソーリッジ』でアンドリュー演じるデズモンドの彼女・妻役として出演してますが上で紹介した『Xミッション』ではルーク演じるユタの恋人役で出演してるんです。
その点踏まえて映画見ると、最初は仲の悪かったデズモンドとスミティが戦場で仲良くなり初めてからする
ス「俺の方が彼女の彼氏に向いてる」
デ「いやいや中身よ」
ってやり取りが遊び心かな?と思えますよね。
『ハクソーリッジ』感想
一応、戦争実録・反戦ムービーなんだけど、それよりかは信念を持った異端児が信念を貫く良きお話でした。
個人的に物凄く感情移入というか共感できる所があって、まるで自分を見てるかのようなシーンが所々ありました。 それは後述します。
っていうか上映時間の関係とか、どこにフォーカス当てるかの関係でしょうがないけど洋画の恋愛シーンって本当に唐突に恋が始まるよな〜(笑)
あんなんで恋が成立したら世の中誰も困らねーよ…
俺も献血しに行って可愛いナースがいたら
「血を返して下さい…心臓がドキドキするんです。」
って言おうかな。
ぶん殴られる気がするな。
こんな話どーでも良いわって感じするかもしれないですが、今作の恋愛パートで凄い思う所があるんですよぉぉ…
アンドリュー・ガーフィールドの恋愛モジモジくん演技がアメスパとまったく一緒
これ、別にケナしてるわけじゃ無くて、なんか嬉しかったって話なんですけど主人公デズモンドが、若干モジモジしながら女の子にアタックする感じが本当にスパイダーマンと一緒(笑)
なんて言えばいいんだろうな〜、ドロシーにアタックしてる時に口だけが凄いニマニマしてるんですよねw
で、モニョモニョ〜って喋る感じ?(笑)
彼の童貞演技っぽい演技好きなので、僕までニマニマしちゃってました(o´艸`)ムフフ
アンドリュー・ガーフィールドは拭いきれない童貞演技をやらせたら天下一品ですね。
ま、この話はさほど重要じゃないので、スパイダーマンとアンドリューが好きな僕の戯言って事で片付けましょう。
こっから、普通に印象に残った所をまとめて行きますね。
作り手は自信満々!!リアルな戦場描写
今回実際に火だるまになった人は何人いるんですかね。結構な人数が火だるまになっていたと思います。
そして、手榴弾の爆発がやけにリアルだな〜と思ったらCGとかでは無く本当に至近距離で爆発させてるんですって…すげ〜
当たり前の話ですけど撮影で本当の爆発を起こす場合は絶対に周りに人なんていないです。でも今作の場合は紙容器に入った爆弾で、爆弾内にもフワッフワしてる破片もどきが入ってるので爆弾の真上に立つ事が出来るそうです。
だから手榴弾の上に乗っかるシーンも本当にやって、本当に吹っ飛んでます。
普通はそれっぽく演出してリアルっぽく見せますけど、今作の場合本当に至近距離で爆発させて、本当に人を燃やしてるんですからリアルもクソも無いですよね(笑)
リアル表現よりリアルです(表現が難しいw)
本当にやっちゃってるわけですから本当の戦争にカメラがあるようなもんですよ…
リアルな戦場描写は爆発だけじゃない
※文章だけど結構グロ表現します。
爆発に巻き込まれたら?そりゃ身体の一部が欠損しますよね。
最近は割と身体欠損描写(グロ)が増えたような気しますけど、さすがはメルギブソンと言いますか、彼が監督する映画の身体欠損描写は一味違いました。
具体的に言うと足が無くなる人なんですけど、表現が難しいんですが、今まで見た映画では爆発によって「足がもげた」って感じのグロ描写でした。
でも今作の場合、足が無くなってるってのは変わらなくても、ビラビラになってるんですよね無くなった部分の足が。
つまり、デズモンドが負傷者を引きずるとビラビラとなってる残った足が地面の上をひきずる感じになってるんです…
ビラビラになってる方が「足が吹き飛んだ」って感じで説得力が増してる。
これに関しては本当にやってるはずが無いので、上記の本当にやってる話とはワケが違います。
まさにグロの表現力でリアルさを上げています。
ただ、メルギブソンの悪趣味も少なからず入ってると思いますが(笑)
正直、日本兵強すぎる
日本兵本当に強かった。
日本兵が果敢で強かったというのは有名な話ですが、その理由が死を恐れていないからってのは分かるんだけど、もう少し他に強い理由を見たかったな。
なんで煙の中アメリカ兵が見えたのかとか。
あ、そういえば
途中でデズモンド(主人公)が日本兵の地下基地というか地下通路に入ってしまうシーンあるじゃないですか。あそこでデズモンドはランボー並のステルスセンス発揮しますけど、あそこ良かったですね(笑)
映画を見てる観客までデズモンドを見失うように出来てて実は画面内にいたって感じだから単純に「おおっ」ってなりますよね。
「いやいや、さすがに日本兵はデズモンドが隠れている事に気づくだろ」って思う人いるかもしれませんが、意外と見つからないんですよねあれ。
まさか自分たちの陣地に敵が隠れてるなんて思ってないから。警戒心がないんですよね。
ハクソーリッジ(崖)の高さ
映画評論家の町山さんは「ハクソーリッジ」沖縄で言う前田高知の断崖の高さは148mとおっしゃっています。正直、148mに見える所あった??って感じです。
ウルトラマンが40mですよ?ウルトラマン3人を縦に並べた高さより高いはずなんだけどな…
ここで驚異的な高さをちゃんと見せておけば終盤デズモンドが崖の上に取り残された仲間を1人で救出して1人で降下作業を行う大変さがもっと伝わったな〜とは少し思いました。
ちなみに148mってビルでいう40階レベルです。
『ハクソーリッジ』から学ぶ人生
「信念があるなら貫くべし 曲げられる信念は信念じゃ無い」
今作デズモンドは戦場に行っても人は殺さない・銃は触らないと言っては頑なにその信念は曲げないので、周りに異端児扱いされ軽蔑したような目で見られて終いにはいじめられます。
でも彼は信念を曲げなかった。
その結果どうなったかと言うと、初めは軽蔑された異端児として送られていた視線が終盤にデズモンドの主観視点になった時、彼を見る兵士の視線は英雄となった異端児として送られる視線に変わっていました。(それでも、「異端児」を見る表情ではある)
で、彼の信念を曲げない→異端児扱いされる→いじめられる姿を見た時に凄い感情移入したというか自分に重なりました。
というのも、僕は幼稚園の頃からアンパンマンとかではなくヘンテコリンな映画を見せられてたせいか日々考えてる事が周りと合わなかったんですよね。
幼稚園の頃から人の死について考えていた気がするし…(笑)
で、決定的なのが小学校に入学するちょっと前に起こりました。
ちょっとした知能確認で面談とちょっとしたテスト的な事しないといけなかったのですが僕は体調不良で欠席して、別の日に先生と一対一でテストをしました。
なんの話をしていたか流石に覚えていないんですが光景は今でも目に浮かびます。
そこで後から親に聞いた話だと先生の質問に対してスーパー奇想天外で哲学的な返答を出していたらしいです。
そして後日先生から来た連絡が「あおぞら学級」という障害を持ったクラスでの就学が決まりましたといった連絡でした。
要は普通の子とは違うという異端児扱いされたんですよね。
「異端児」って決して悪い言葉ではないですが受け入れてくれる人はそういないです。
だからデズモンドだっていじめられたんです。でもいじめる側の気持ちも分かります。だって普通じゃ無いやつがいるんだから。
イジメなんて大抵は普通じゃ無い子がイジメられるもんです。
僕の場合は母親が先生に猛抗議して通常の学級へ就学出来ましたけど、ここで親に矯正される事になるんですよね〜、普通の子でありなさいと…
で、僕も周りと考えてる事がまったく合わないという自覚があったし普通じゃ無い事を表に出すとイジメられると気づいていたので、いじめを防ぐために必死で周りと考えを合わせてました。だからかみんなといる時間も楽しいんですが、やっぱりどこか周りに合わせている自分がいて猛烈に疲れては、猛烈に1人になりたい時間が訪れて、その度に映画館行ってました…
そして周りに合わせつつも、矯正されつつも結局ちょっと人と違う所は変わらなくて、そのまま社会人になってついに爆発しました。
新卒で入った会社を3ヶ月で辞めました。(笑)
というのも今まで人と違うと感じていた所は主に感受性に関する事が多くて(症状で言うとHSPと呼ばれるものです)それは生きるのに疲れるだけでデメリットだと思ってたんですけど、ちゃんと考えてみたら普通の人にないってメリットじゃんと思えてきて、自分のすべき仕事ってクリエイティブな事だと思い初めて仕事辞めようかな〜と考えてた時に『クリード』見て完全に火が付き仕事を辞めました(笑)
そしてクリエイティブな人たちが集まる環境に今はいれてると思います。
今までは僕が素でフッと思いついた事を発言すると「いったい何を言ってるの?」とか「普段からそんな事考えてるの?」って言われてたのが無くなって、むしろ一緒に哲学系の話とか出来るので超楽しいです。
結局、自分の中にある異端児性を消す事なく変わらずに生きていたら今では満足出来る環境にいれて、自分の異端性を認めてくれる仲間も増えてビックになるぞ〜って感じでやれてます(笑)
そんなこんなを『ハクソーリッジ』のデズモンドを見て思い出しちゃいました。
このクソブログを読んでいただけてる人の中に「俺も人と違う所あるかも」と思ってる方がいらっしゃいましたら、その能力を見つめ直して何かに活かせるモノだと判断したらデズモンドのように貫いてみてはいかがでしょうか。
僕は貫き通します。
なんだか終盤は「しーまん」という謎の男の話になりましたがこれにて終了とさせていただきまーす!!
ありがとうございました!!
Fin
余談
デズモンドは結局、銃を手にはしますが、それは人を運ぶ為ってのは良かったですね。
人の命を奪わないという大きな信念のためには、銃に触れないという信念は崩すというとっさの判断はかっこ良かった。
というか人命救助にアイディアを感じられる所があってそういうのあるとどうしても楽しいって思っちゃいますね...
ふと思ったことを追記(2017.06.27)
『ハクソーリッジ』は日米のどちらが悪いだの良いと言った描き方はしてなくてあくまで一人の男の話。
— ◆映画駄話しーまん (@shiiman6354) 2017年6月27日
だだ、あそこまでちゃんと切腹の流れを映した洋画ってあんまり見たことない。
切腹をちょっと知ってる程度の外人はあれ見てなんて非効率的な自殺なんだって思うのかな