しーまんの映画から学ぶ人生

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映画は一人で見に行くけど、なんだかんだ感想は話したい。だけど話す相手がいないからブログを書く事にしました。

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【ネタバレ感想】映画『ワンダー 君は太陽』から学ぶ人生(レビュー・解説)

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「感涙度97%」だってさ・・・

 

 

どん

 

 

『ワンダー 君は太陽』

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作品情報

 

スタッフ・キャスト

 

スタッフ

監督 スティーブン・チョボウスキー

製作 デビッド・ホバーマン
   トッド・リーバーマン
製作総指揮 ジェフ・スコール
      ロバート・ケッセル
      R・J・パラシオ
      アレクサンダー・ヤング
原作 R・J・パラシオ

脚本 スティーブン・チョボウスキー
   スティーブ・コンラッド
   ジャック・ソーン
撮影 ドン・バージェス

(以上、映画.comより)

 

 

キャスト

ジュリア・ロバーツ イザベル
ジェイコブ・トレンブレイ オギー
オーウェン・ウィルソン ネート
マンディ・パティンキン トゥシュマン先生
ダビード・ディグス ブラウン先生
イザベラ・ビドビッチ ヴィア
ダニエル・ローズ・ラッセル ミランダ
ナジ・ジーター ジャスティン
ノア・ジュプ ジャック
ミリー・デイビス サマー
ブライス・ガイザー ジュリアン
エル・マッキノン シャーロット

(以上、映画.comより)

 

 

解説・あらすじ

全世界で800万部以上を売り上げたR・J・パラシオのベストセラー小説「ワンダー」を、「ウォールフラワー」のスティーブン・チョボウスキー監督・脚本で映画化したヒューマンドラマ。

ごく普通の10歳の少年オギーは、生まれつきの障がいにより、人とは違う顔をもっていた。幼い頃からずっと母イザベルと自宅学習をしてきた彼は、小学5年生になって初めて学校へ通うことに。はじめのうちは同級生たちからじろじろ眺められたり避けられたりするオギーだったが、オギーの行動によって同級生たちは少しずつ変わっていく。

「ルーム」で世界中から注目を集めた子役ジェイコブ・トレンブレイがオギー役を務め、「エリン・ブロコビッチ」のジュリア・ロバーツが母イザベル役、「ミッドナイト・イン・パリ」のオーウェン・ウィルソンが父ネート役をそれぞれ演じる。
(以上、映画.comより)

 

 

予告

youtu.be

 

 

 

 

まえおき

 

全世界で800万部以上を売り上げたR・J・パラシオのベストセラー小説「ワンダー」をスティーブン・チョボウスキー監督が映画化した『ワンダー 君は太陽』。

 

普通の人とは違う顔を持った主人公オギーくんはトリーチャー・コリンズ症候群なんですけど、それを知ったとき、その病名どっかで聞いたことあんな〜と思ったら、同じ疾患を持った石田祐貴さんという方がテレビで特集されてるのを何年か前に見てました。

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最初彼をテレビで見たとき、正直言って驚きました。

でもTV見てるとそこには友人と普通に会話を楽しむ石田さんの姿があって、なんなら軽くいじられたりもしてるんですよね。

そんな姿を見て僕は「ああ、素敵だなぁ」と思ったのと同時に、「友達に軽くイジられるみたいな感じになるまで、いったいどれだけ大変な思いをしたんだろう・・・何が彼を支えたんだろう」と思った記憶があります。

で、本作の予告を見た感じ、石田さんの人生と被るところがカナリあるんじゃないか??という点が多々あったので、本作に結構興味を抱いておりました。

だからね〜、、、僕は「感涙度97%」みたいな泣けることを売りにしたような宣伝文句ってあんま好きじゃないんですけど、絶対観ようとは思ってました。

 

ということで、渋谷で見てきたので早速感想に入っていきたいと思います。

 

 

 

 

ネタバレ感想 

 

普通じゃない子のお話というより、子供時代に誰もが経験したことある、もしくは見たことがあるお話で、子供時代の記憶の扉がバカバカと開かれる作品でした。

 

作品に合わせていうと太陽だけのお話ではなく、太陽とそれの周囲を公転する惑星たちのお話、つまり太陽ではなくて "太陽系" の話でしたって感じかな??

というわけで以降は好きに感想を語っていきます。

 

 

 

 

普通の見た目ではない男の子「オギー」

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『スターウォーズ』が大好きで宇宙飛行士に憧れているオギー君。

そこだけ聞けばごく普通の少年だけど、彼は見た目が普通じゃなかった・・・。

遺伝子の疾患(医学上の設定はトリーチャー・コリンズ症候群)で普通の人とは違う顔で生まれてきて、これまでに27回の手術を経験してきたオギーくんは、顔を皆んなにジロジロ見られるから、いっつも下を向いてて人の靴を見てしまうんですって。

人間には好奇心ってのがありますから、子供なんか特に悪気なくジロジロ見てしまいますよね。

そしてオギーくんは靴を見ただけで金持ちだったり、自分が大好きな子ということが分かってしまうほどの観察力を10歳にして持ってるんですけど、、、その観察力は天性のものなのか、それとも人一倍下を向いて何度も靴を見てきたからなのか、どっちなんでしょうね…。どっちもかな??

そんなことを考えてると、靴を見てしまうというマジ序盤のくだりだけで、なんか辛くなってきちゃって、「ああヤベえ、もう泣いちゃうかも」て思ってました(笑)

で、靴のくだりって学校案内シーンで展開されることなんだけど、そこに出てくるジュリアン君がね〜所謂いじめっ子なんですよ。

そんで、ジュリアンなんかの映画で見たことあんな〜と思ってたら、途中で「あ!!俺を大号泣させた『僕のワンダフル・ライフ』の少年じゃねえか!なにいじめっ子になってんだよ!!」ってなりました(笑)

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話がちょいズレたので戻します(笑)

オギーくんが初登校したその日、まあ案の定という言うべきかやっぱりジロジロ見られちゃうんですよね。

そして僕自身も気になってたオギーくんのパダワンを真似した三つ編みがジュリアンに馬鹿にされてしまうですよぉぉ・・・。

僕ね〜、叔父さんがクソマニアックなおもちゃ屋を経営していて、そこでパダワンの三つ編みが売ってまして、小学校の夏休みとか三つ編みつけてたんだよね〜(笑)

wowma.jp

だからなんか、オギーくんが自分とかぶっちゃって、「パダワン馬鹿にすんじゃねえよこのイケメン小僧が!!」とか思っちゃったし、「ああもう泣くぅぅぅぅう!」って感じだったんですけど、意外と泣かないんですよ。

というのも、いじめシーンが意外とあっさりしてるというのもあるんですけど、傷ついたオギー君を支える家族がですね、常に明るくてユーモアを忘れない感じなんですよね。時には心配そうな顔をしたりはしますけど、基本的には明るく振舞ってた思います。

だからか分かんないけど、オギーくん自身も結構なユーモアセンスを持ってんすよね。

そう思えるシーンっていっぱいあるんだけど、例えばオギーと母イザベルの名言が連発する会話シーン。

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オギーくんは「なぜ僕は醜いの?」とイザベルに聞くと、イザベルは「人の顔は過去を示す地図」「人の心は未来を示す地図」だから「あなたは醜くないわ」だなんてメチャクチャ良いこと言うんだけど、すぐさまオギーくんは「じゃあ白髪は?」と聞き返すんすよね。(ちなみに石田さんも母の言葉が超支えになってるのだそう)

こんな感じで一番辛い思いをしてるオギーくんもなんだかんだ結構ユーモアセンスを感じる発言だったり行動をするから、泣きそうになっても号泣する前に微笑んでしまうんですよね。

そしてそのユーモアだったり優しさが人を魅了するんすよね〜。くぅ〜。(結局泣くw)

 

で、オギーくんとか その家族がそんな性格だからか、映画の作りもおのずとユーモアを交えた作りになってまして、「感涙度97%」とか言うほど必ず号泣する映画じゃないんですよね。僕はそんなところにも好感を持てましたね。チューバッカがまんま出てくるとか誰が予想するよ(笑)

てか、ジャックが言うように顔に慣れて来てるのか分かんないけど、オギーが家族や友人と微笑ましい会話をしてればしてるほど、オギーがごく普通の頭が良い少年に見えてくんだよね。だからなんか、、、個人的に今作は「泣ける」というより「微笑ましさ」が勝ってましたね。

とはいえ湖畔でのくだりとかはポロポロ泣きましたけどねw

だってオギーが初めて "いい意味" で涙する瞬間ですよ??…泣くだろそりゃあ!!!!

 

 

 

 

オギーという名の太陽の周りにある惑星たちの誰もが共感できるような話

 

ちょっと驚きだったのが、今作はオギーだけの話じゃなかったこと。

オギーの姉ヴィアが、オギーに付きっきりの両親に対して少し寂しさを感じている??という事が分かり始めてから「あら??もしかしてコレは彼女には彼女の悩みがある感じ??・・・」と思ってると......黒背景に

 

「VIA」

 

と映ってヴィアの話が始まるんすよね。

「おぉ...すげぇ箇条書きみたいな物語進行だな...」

と思ったけど結果的に何も問題なかったから、その話は置いといて、こんな感じでオギー以外の数名(ヴィア・ジャック・ミランダ)の話にフォーカスが当てられるんだけど、個人的には彼らの話が結構なアルアルに感じてしまったから、感情移入しすぎちゃって、僕の感情はもはや体から離脱してスクリーンの中に入ってしまってました。

・・・うそです。

でも本当に感情移入はカナリしちゃいましたね〜。

 

彼らの話って、誰もが小中学校らへんで経験したことある話だと思うんですよね。直接的な経験は無かったとしても見たことあるような話だと思う。

僕的には特にジャックとミランダにすげー共感してしまいました。

 

まずジャックについて

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ジャックは、オギーがテストの回答を見せてくれた事がキッカケでオギーと仲良くなり始めるんだよね。ちょっとした悪さがキッカケで仲良くなるとか超アルアルじゃんか〜。これだけで泣きそうでしたよ(笑)

で、超仲良くなったは良いけど、ハロウィンの日に、オギーが近くにいるのにも関わらず、ジャックは彼の存在に気付かず "仲良くしてる理由" や 心ない発言をジュリアン達にしてしまうじゃないですか。

もちろんオギーは傷ついてしまうし、観客も「ジャック最低」って感じたと思うんだけど、ジャックの話にフォーカスが当たると「ジャック最低って思ってごめんなさい。切腹します」って思うような話なんだよね。

ようは、オケツ先生の格言をお借りすると、「どんな物語にだって2面ある」ってやつですね。

僕はオギーと楽しむジャックの姿が純粋そのものだったから、あの発言は本音じゃねえなと最初っから気づいてましたけどね(ドヤァ)

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まあジャックは、オギーのことを親友だと思ってたんだけど、ジュリアン達とも仲良くしたいから、オギーの悪口を言うジュリアン達の会話に合わせて酷い事を言ったんだと思うんだけど、それってジャックなりの「不器用な世渡り」ですよね。

なんかジャックのように、二つの全然違う存在「Aくん」「Cくん」の両方と仲良くしたい「Bくん」って結構いると思うんですよ。

つーか

俺がそうだったよ!!ジャック!!!!君に一番感情移入してしまったんだよ俺は!!!

ちなみに僕の場合、世渡りがうまく行かず、片方の友人とは疎遠になってしまったんですけどね…。

だからこそジャックとオギーが本当に仲直りして欲しかったんですけど、、、まぁちゃんと仲直りするじゃないですか。

どんな仲直りだったか覚えてます??

マインクラフト内で仲直りですよ!?www

僕、中学のときに親友と大喧嘩して、家に帰ってから なんか居ても立っても居られなくなって、当時は中学生が携帯なんて持ってない時代でしたから、家の固定電話から親友の家に電話して・・・

おれ:「あ、森藤??あのーなんつうか、今日はごめん…。」

森藤:「いや、いいよ。またいつも通り仲良くしようぜ!」

おれ:「うん、そうだね・・・。つーかお前も謝れよぉぉお!!あの喧嘩は2人とも悪いだろアホンダラァァア!!!!

 

森藤:「あっ、ワリィワリィwwwwごめん!!!wwww」

 

なーんて過去を思い出してしまいましたね。あー懐かし。

マジでどんだけ子供時代の記憶の扉を開けてくるんだよ…。

 

・・・今作の話に戻しますけど、マインクラフト内で仲直りするときに、ジャックは言い訳を一切しないんですね。ただ自分の非を認めて悪かったと言うだけなんですよ。

ジャック・・・「男」です。

そして一方のオギーは「本当に僕の顔だったら自殺するの?」とちょっと皮肉めいた返事をします。するとジャックは「ジュリアンの顔だったら自殺する」だったかな?まあそんな感じの返事するんだけど、、、このユーモアを交えた仲直りの感じ??もう最高ですね。彼らの友情が一生続いて欲しいと心の底から思いましたよ。

あと、彼は集団で歩いてると常に外側とか後ろ側にいるんだよね。なんか集団で歩いてると自然と外側に行っちゃう人いるじゃん(俺)

そういうところも共感出来ちゃいましたね~。ジャック好きですわ~。

 

 

お次はミランダの話。

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マジ可愛いんだこれが・・・(ダニエル・ローズ・ラッセルですよ!初めて見たという方は覚えようw)

彼女はオギーの姉ヴィアと幼馴染かつ親友で、プルマン家とも仲が良くてオギーとも親交があるぐらいの仲だったんですけど、とあるサマーキャンプがキッカケでヴィアと疎遠状態になってしまうんですよね。

ヴィアからしたら何にもしてないのに急に大親友からの連絡が途絶えて、学校でやっと対面したと思ったら「アヴリル・ラヴィーンかっ」とツッコミたくなるよなルックスになってて、別の友達グループと仲良くなってるわけですから、ショックですよね〜。

 

ジャックは、二つの全然違う存在と仲良くしようとして失敗してしまった感じですけど、ミランダは人気者になりイケイケグループと仲良くなっちゃったもんだから、色々あってヴィアを遠ざけてしまうんですよ。そんなつもりないのに。

彼女のストーリーもね、、、僕の過去を思い出させました…。

僕はどっちかと言ったらオタクよりですけど、自分で言うのもなんですが、割とイケイケグループでギャーギャー騒いでる人間でもあったんですね(笑)

要はイケイケのグループにいたけど、そのグループに入れないようなオタクとも仲良かったといった感じです。

なんかその時って、本当はイケイケとオタクの両方と仲良くしたいんだけど、それがなかなか出来なかったりすんだよね〜。そんな過去をミランダを見て思い出してしまいました。とはいえミランダがイケイケグループと仲良くしてる描写はちょっとしかないけどね(笑)

ミランダの話も結構共感できる人いるんじゃないかな〜、、、どうだろう。

 僕、みなさんの学生時代とか知らんけど、共感できる話多々ありませんでした?どう?(笑)

 

とまぁこんな感じで、ジャックだったりミランダだったりヴィアの話ってのは、必ず誰かしら共感できる話だったと思うし、オギーの話だけにせず、あえて色んな人の話を描いて、作品を見つめる視点ってのを分かりやすくいくつも用意したことには凄く好感を持てました。

 

 

 

 

 

『ワンダー 君は太陽』から学ぶ人生

 

〜ユーモアがあれば大抵のことは乗り越えられる〜

〜寄り添おうとする意思 互いを理解しようとする意思が大切〜

〜どんな話にも2面ある〜

 

結局のところ一番は理解しようとする意思が大切なのかな〜?

理解しようとすれば「どんな話にも2面ある」ことにも気付けるかもしれないしね。

 

 

 

 

おわりに

 

僕は勝手に今作はトリーチャー・コリンズ症候群を持ったオギーくんの感動するお話なのかと思ってましたけど、実際は全然違くて、いろんな人の目線で楽しめる、誰もが共感できるようなお話でした。

中には「ああ分かる〜」と思う人もいれば、「あの時ああしてれば今あいつと疎遠になってなかったかなぁ」と思う人もいるような気がします。

とにかくね、本当に色んな人の記憶の扉が開かれたんじゃないでしょうか。

なんか、学生時代を思い出させられたという点で僕はカナリ楽しんだんだけど、個人的には、人格形成において重要な時期にいる中学生にぜひ見てもらいたいな〜と思いますね。

 

 

 

 

Fin

 

 

 

 

余談

 

本当はヴィアの話にも触れたかったんだけど、長くなるから割愛しちゃいました・・・

手がかからない子だから、感想でも触れなかったわけじゃないよ、ごめんねぇ...。

だから代わりにと言っちゃなんだけど、割とどうでも良いことに触れときます。

ヴィアを演じてたイザベラ・ビドビッチちゃん、『バトルフロント』でジェイソン・ステイサムの娘を演じてた子ですよ!!!

大っきくなったな〜

『バトルフロント』

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『ワンダー 君は太陽』

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