しーまんの映画から学ぶ人生

しーまんの映画から学ぶ人生

映画は一人で見に行くけど、なんだかんだ感想は話したい。だけど話す相手がいないからブログを書く事にしました。

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【ネタバレ感想】映画『ゲットアウト』から学ぶ人生(レビュー)

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何かがおかしい。

 

 

どん

 

 

『ゲットアウト』

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作品情報

 

 

スタッフ・キャスト

 

スタッフ

監督     ジョーダン・ピール

製作     ジェイソン・ブラム
       ショーン・マッキトリック
       エドワード・H・ハム・Jr.
       ジョーダン・ピール
製作総指揮  レイモンド・マンスフィールド
       クーパー・サミュエルソン
       ショーン・レディック
       ジャネット・ボルトゥルノ
脚本     ジョーダン・ピール

撮影     トビー・オリバー

美術     ラスティ・スミス

編集     グレゴリー・プロトキン

(以上、映画.comより)

 

キャスト

ダニエル・カルーヤ        クリス・ワシントン
アリソン・ウィリアムズ      ローズ・アーミテージ
ブラッドリー・ウィットフォード  ディーン・アーミテージ
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ ジェレミー・アーミテージ
キャサリン・キーナー       ミッシー・アーミテージ

(以上、映画.comより)

 

あらすじ

アフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、白人の彼女ローズの実家へ招待される。過剰なまでの歓迎を受けたクリスは、ローズの実家に黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚えていた。その翌日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティに出席したクリスは、参加者がなぜか白人ばかりで気が滅入っていた。そんな中、黒人の若者を発見したクリスは思わず彼にカメラを向ける。しかし、フラッシュがたかれたのと同時に若者は鼻から血を流し、態度を急変させて「出て行け!」とクリスに襲いかかってくる。

(以上、映画.comより)

 

公式ホームページはこちら↓

getout.jp

 

 

予告

youtu.be

 

 

 

ネタバレ感想

確かに何かがおかしい!!

と、と、とにかく違和感!そして不気味さを感じる!!

でも、映画の出来も何かがおかしい・・・(笑)

 

 

 

 

結論を先に言ってしまうと、面白かったですね。

全編を通して何かおかしいです。たしかに。

でも配給会社はとある事も分かっててキャッチコピー付けたのかな〜? 

この映画、恐怖要素として何かがおかしいだけじゃなくて単純に物語の展開も何かおかしいんですwww

な・の・で

結果的に全編を通して何かがおかしい事になってると思います(笑)

まぁ、そこらへんだったり、どこがどう怖かったのかとかを今回は詳しく迫って行きたいと思います。

 

それでは行きましょう。

 

 

 

印象に残ったところ・怖かったところ

 

 個人的には冒頭から違和感がある・・・しかもちょっと作りが上手かったりする所も

ホント物語冒頭。

とある黒人の青年が人通りの少ない道を歩いてると、怪しい車が黒人青年に近づいてきます。

黒人青年は徐々に近づいてくる車を怪しいと思い、距離を取りながら道を進んでると右側から現れた何者かにイキナリ襲われて誘拐されてしまいます。

この襲い方ってのがチョークスリーパーなんですけど、それが実は伏線というかヒントになってたりして、ちょっと上手いんですよね〜

で、違和感についてですが、黒人の青年が現れてから誘拐されるまで長回しなんですよ。

長回しが出てくる映画の感想記事で毎回言ってる気がするんですけど、長回しって 、いつカットが変わるか分からなかったりするので、カットが変わると何かが起きるのでは? と無意識に身構えてしまう等の理由から不穏な空気を醸し出せるんですよ。

だから長回しが始まった時点で不穏な空気があって少し怖いですよね。

そして何者かに襲われ始めた瞬間、映像内で起きてる事は誘拐という犯罪行為なんですけど、劇場のスピーカーから流れてる音楽はランランルー的な平和な音楽なんですよ。

要は、映像内で起きてる事と流れてる音楽がミスマッチになっていて、凄い違和感あって怖いんですよね・・・。

つかみとしてバッチリだし、上手いと思います。

 

 

 

 

主人公クリスが彼女ローズの実家に訪れると違和感はまた始まる。

 

黒人青年が誘拐されてから森を進む映像をバックに『GET OUT』というタイトルが出てヒゲ剃りをする主人公クリスが写るんですけど、すんげーツヤッツヤな体してんの(笑)

それは別に彼だけじゃなくて、筋肉質の黒人全体に言えると思うんですけど、やっぱ黒人て体が凄い綺麗なんですよね。それは色ってのもあるし、肉体というか筋肉の付き方も含めて。

で、今作において "黒人の体" って重要だから彼のツヤッツヤな体を序盤に映しておいたのは大正解かもしれないですね。狙ってるか知らんけど(笑)

 

そして可愛いんだか可愛くないんだかよく分からないローズという彼女がクリスを迎えに来てから、クリスは黒人である自分が白人の彼女の実家に行って良いのか若干不安な気持ちを抱えながらローズの実家に向かいます。

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そして、道中で鹿を轢いてしまうというアクシデントに遭遇して、警察に少しだけお世話になる事になります。

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↑この警察と絡むシーン。一見なんてことないように思えるんですけど

実は少しだけ重要だったりします。(意外と気が抜けないですこの映画w)

鹿を気にするクリスと全く気にしないローズという構造も人間性を示唆していて上手いですね。

 

そして、やっと家についたと思ったら掃き掃除をしてる管理人?ウォルターとすれ違いますよね?

この時点でちょっと違和感を感じるんですけど、はっきりと違和感を感じるのはクリスがローズの父親であるディーン(以降、ローズ父)に部屋案内されてる時ですね。

キッチンの扉を開けて少し右を見ると、黒人の女性使用人が棒立ちしてんすよ。

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彼女が一番、全編を通して "何かがおかしい" かもしんないっすね。

"何かがおかしい"って要は "違和感" なんですけど彼女の場合、ずっと不自然に笑顔なんですよ…。

なんて言ったらいいんすかね、僕ら一般人でも愛想笑いしてるかどーかぐらい分かるじゃないですか。

彼女の笑顔って確実に愛想笑いっていうか、嘘の笑顔ですよね。

それがずっとだから気持ちワリィんだこれが・・・。

 

あ、あと、地下室はカビがひどいから立ち入り禁止だってローズ父は言います。

うん。

 

凄いありきたりィィィィw

 

確実に何かあるのは確定してますよね、そのセリフだけで(笑)

 

まぁクリスがローズの実家に訪れて家の案内される前にもですね、催眠術の存在を仄めかされたりと "何かがおかしい" と思える小さな要素ってのがいくつか出てくるし、家族写真を見せられたりと、何気なく映し出される物が後々地味に活きてくるようになってるので、上の方でも言いましたがホント気が抜けないです(笑)

家族写真を見せられる時は、ローズ父から

 

「祖父は昔は陸上選手で、黒人に勝てなかった〜」

 

的な説明が出ますけど、これも伏線なので重要。(気が抜けません)

 

 

で、家の案内が終わった後は広い庭の所で皆んな揃ってティータイムを楽しむ時間が訪れます。

ここでも黒人使用人は何かおかしいです・・・。なんか倒れそうだし、お茶はタプタプに入れるし、やっぱり明らか嘘の笑顔してるし。

そしてなぜか常に瞳が潤んでるんすよね…

いや〜あそこも "何かがおかしい" 感じがあって面白かったですね〜。

 

で、その後は弟ジェレミーがやってきて、皆んなでディナーを楽しみます。

ついでなんでジェレミーの話しておくと、彼はケイレブ・ランドリー・ジョーンズという方なんですけど、有名な作品でいうと傑作『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』でバンジー役を担当した人です。

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この時こんな可愛いのにwww

バンジー役を見ると、今作の役あってないんじゃあない?って思うんですが、

彼は『アンチヴァイラル』という最強の変態映画の主演を務めてるので今作の危なっかしい役は普通にあってましたね(笑)

youtu.be

 

 

えーっと…話を戻しますと、

ディナーの最中にジェレミーはクリスに格闘技の話をし初めます。そしてジェレミーは席を立って、とある技をクリスに かけようとします。

とある技とは・・・

 

 

 

 

チョークスリーパーです。

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物語冒頭で黒人青年を誘拐した犯人は何の技を青年にしかけて誘拐してましたっけぇ?

という事はジェレミーが・・・?

はい、まあそういう事ですよね。

チラホラとヒントが隠されているんですよね〜。

 

あれ・・・、なんかスゲ〜分かった感じで感想書いてますけど序盤ってチョークスリーパーで誘拐してましたよね?www

記憶が曖昧になってきた(笑)

 

 

 

 

 

皆が寝静まる時、"何かがおかしい" 恐怖が始まる

ディナーを終えてからクリスは、ローズの部屋で少しだけ安心出来る時間を過ごします。

そして、ちょっと会話を楽しんでからクリスとローズの二人はベットに入ります。

ここで二人は向かい合った状態で横に寝そべるんですが

ローズ(白)が左にいて、クリス(黒)が右にいる状態で見つめ合う姿が真上から映されるんですよ。

・・・これを意識してんのかと思いました。(左が白、右が黒)

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本当に意識してんのか分からないですけども、意識してるなら気がきいてるなと思います。

 

ってかこんな話どうでもいいですよね(笑)

本題はその後です。

 

どーしてもタバコを吸いたくなってしまったクリスは、皆んなが寝静まった頃に外に出てタバコを吸おうとします。

するとですね〜、なんと!

暗闇の奥の方からウォルターが全速力で走ってきます!!!

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ここ最高ですよね(笑)

何が良いって、イキナリ現れるとかじゃあ無くて、結構奥の方から走ってくる姿を映してるのが良いですね。

イキナリだとビックリするだけですからあんま怖く無いんですよ。

要は奥の方から自分に向かって走ってくる姿を出来るだけカット無しで映して

 

「え?なんか走ってきてる…え!?なになになになになに!え!?」

 

と焦る余裕を観客に与えてるんです。

それがね〜 "何かがおかしい" どころじゃあなくて普通に

 

恐怖

 

でしたね。

 

で、なんだったんだよ今の・・・と思ってると

女性使用人がこっちを見てる!?

ちがった…。窓を鏡代わりにして自分を見てるだけかとなります。

でも、こえェェェェェェェェェ…

なんなんだよアイツ・・・

 

しかし、恐怖はここで終わりません。

家の中に戻るとクリスの前にローズの母親こと、ミッシー(以降、ローズ母)が現れました

クリスはローズ母と普通に会話を初めてしまって催眠術の術中にはまってしまいます。

催眠術をスタートする前にクリスは「懐中時計を振るのか?」的な事を聞くんですが、実際はティーカップに入った紅茶をティースプーンで回し続ける事で催眠をかけるって展開でしたね。

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人間て、普段連続で鳴らない音、例えば生活音とかが一定のリズムで連続して流れると凄いストレスだし、頭おかしくなりそうになるんですよね。

あのティースプーンを「キィーンキィーン」って回す音は僕まで頭狂いそうでしたね。

で、この後クリスは完全に催眠にはまって地の底に落ちていくんですけど、深海のような暗闇の中をただただ下に落ちていくって感じなんすよ。

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正直、この映像演出、最初は作品の雰囲気的にいらねぇ

って思ったんだけど、いろいろ真相が分かってきたころに、もう一度この映像が流れるんですが、その時初めて「やっぱ必要なシーンだなぁ」と思えました。

 

で、場面は変わり、クリスはガバッと目覚めます。

さっきまで起きてた事は夢だったのかそうじゃあないのか・・・

良く分からないまま外に出て写真を撮ってると、窓付近にいる黒人使用人が見えます。

ここで僕はずっと引っかかってた一つの違和感に気づきました。

彼女の放つ違和感って "嘘の笑顔" "常にウルウルしてる瞳" の2つだったんだけど、もう1個なんかおかしいって思うことがあったんですよね。

でも僕は「彼女に対してもう一つ違和感を感じてるけど、何か分からん!」って思ってたんすよ。

それが窓付近にいる使用人をカメラで覗くシーンでハッキリしました。

彼女、髪の毛が地毛じゃあないんですよね。

不自然に髪の毛をグイって上げてましたよね。

あきらかに地毛じゃない不自然な髪の毛が違和感になってたの何で気づかなかったんだろうって感じです(笑)

 

で、その後は、薪割りをしてるウォルターにクリスが絡みに行くんですけど、ここも何かおかしいんですよ、、、。

自然なコミュニケーションが取れない。

とにかく全然会話になってない(笑)

こちらが思ってる返答と全く違う返答を返してくるんですよね~。

あの絡みも何かがおかしかったですね~

 

 

さて、ここまでひたすら "何かがおかしい" が続きますよね?

ちょっとどうでも良い話になってしまいますが、今作にはジェイソン・ブラムという人間が制作として関わっています。

彼、"何かがおかしい"系の映画大好きなんですね~(笑)

ジェイソン・ブラムが制作として携わってる映画に

『スプリット』『パージ』シリーズ 『ヴィジット』

という映画があります。

上述した映画、"何かがおかしい" っていうめっちゃ違和感溢れるシーンが結構出てきます。今作を面白いって思った方は多分お好きな映画なのでオススメです。

特に『パージ:アナーキー』なんか最高で、主人公がとある人物の家に身を潜めるシーンがあるんですが、その時の "何かがおかしい" 感じが楽しいです。

『ヴィジット』に出てくる老夫婦も終始 "何かがおかしい" 感があって超最高なんで是非見て欲しいっす。

 

『パージ:アナーキー』

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『ヴィジット』

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『スプリット』

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集会も"何かがおかしい"  

ついに集会の時間がやってくると次々と黒塗りの車がやってきます。

集会ということで色んな人に挨拶をして行くクリス。夫人がクリスの肉体を触ってきたり等々ここでも"何かがおかしい"空気Maxです。
しかも黒人が全くいない。
クリスは一人だけ黒人を見つけて、そいつに話かけます。
ゆっくりと振り向く黒人青年。

!?

瞳孔ガン開きしてません!?

完全イッちゃってる目してんの(笑)
しかもコイツも自然なコミュニケーションが出来てない感じです。
あとね、話し方に抑揚が全く無くて、まさに魂がない感じなんすよ・・・。
観客が「何コイツ・・・」と思うのと同時にクリスも「何コイツ・・・」と思い始めます。

まあ、彼の話し方に抑揚が無いのも、帽子被ってるのも、カッコがオジサンくさいのにも全て理由がありますよね(笑)

 

 

で、予告にもあるシーンがこの集会で起きてしまいます。

オジサンくさいカッコした黒人青年が話してる所をクリスはひっそりと携帯で撮影します。
しかし、フラッシュが光ってしまいますよね。
そしたらもう

get out!!!!

ですよ。

ワケ分かんないですよね。
でも、さっきまで会話に抑揚が無くて魂が抜けてるようだった人物が急に魂こもってると言いますか、感情がこもった発言・行動をするんすよね~。これがまた重要だったりするわけで。(ゲットアウトって誰に対して言ってるかとかね)

っていうか、実は「ゲットアウト」ってここでしか言われないのがちょっと笑えるんですよね(笑)


あー、集会のくだり印象的なシーン多すぎて疲れんな・・・(笑)
クリスが黒人青年を撮影する前にも最高に印象的なシーンがあるんすよ。
多分皆さんもかなり印象的だったと思います。どこの話かと言うと・・・

 

女性使用人とクリスが二人で会話する所です。

充電器に繋げてたはずのスマホが充電器から外されてるということでクリスは黒人使用人を疑います。
で、黒人使用人が言い訳をしに来ますよね?
あそこはですね黒人使用人の"何かがおかしい"がピークに達する時ですよwww
あれは顔付近にカメラを固定してんのかな?異常にドアップに映る嘘の笑顔をした顔面、ずっとウルウルしてた瞳から遂にこぼれ出す涙、異常にNo,No,No,No,No,No,No,No,No,No,No,No,を連発するといういかれ具合。

総じて

怖いですwww

怖いっていうか面白れぇぇぇえって感じで最高でしたね。

 

 

そして度重なる "何かがおかしい" でもう帰りたくて帰りたくてしょうがなくなったクリスは、ローズと一緒に散歩に行くことになります。

ここも重要で、ローズだけは普通の人間に見えるんですよね~。

で、傍らローズ父やローズ母は何をやってるかというとビンゴ大会をやっています。

・・・というのは名ばかりなわけで。

ビンゴ大会という名のオークションなんですかねアレは・・・。

つーか、最初ビンゴ大会をやってるショットというのは基本的に全体像が見えないんですよ。クリスのシーンになってはビンゴ大会のシーンに切り替わるって感じで2つのシーンが交互に入れ替わりながら徐々にビンゴ大会の全体像が映る感じなんですが・・・

なんとクリスが額縁に入れられてるではないか!!!!w

はい。ビンゴの景品がクリス君だったんです(笑)

ここ空気感にちょっと笑っちゃうんですが、謎がちょっとずつ明らかになってきます。

 

そして、気づけば物語は夜中になっていて、集会もお開きとなった時にクリスとローズは散歩から帰ってきます。
ここでウォルターと黒人使用人が仲良く並んで、まるで「遂にあなたもこっち側ね」と微笑んでるかのようにクリスを微笑みながら出迎えます。
非常に不気味で最高です。


集会のくだりはこれで終了なんですが、こっから物語は急激に動き出します。

 

 

 


"何かがおかしい"の答えがついに明らかに!?この感じ・・・とある映画に似てる。

 

クリスは犬を預けてる親友とちょくちょく連絡を取っていて、彼女の実家にいる人たちの"何かがおかしい"と伝えてありました。

そして、親友に「アイズ・ワイド・シャット的なやつだ」「性奴隷にされるぞ」と言われます。

 

そのあとクリスはローズの部屋にある荷物置き部屋?のような所においてあった、とある箱を開けてしまいます。
なんとその箱には様々な黒人男性とローズの2ショット写真が・・・

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しかしそれは男性だけじゃありませんでした。

あの黒人使用人とローズの2ショット写真も出てきます。写真に写る黒人使用人の表情は今まで見てきた使用人の表情とはまるで違います。

ちゃんと血の通った人間の本当の笑顔をしてます・・・。

で、さすがにヤバイと思ったクリスはローズと家を出ようとするのですが、家族全員に阻止されてしまいます。

まあ、ローズも共犯者で悪人だったワケです。

ここら辺で1つ思ったのが、今作は『ホステル』って映画に少し似てます。

見て欲しいから『ホステル』について詳しくは触れませんけでも、今作が好きだったら絶対面白いと思います。(先に言っとくと超グロいです)

 

はい

話を戻しますが、家を出ようとするクリスにジェレミーが襲いかかって来て、クリスは応戦しようとしますが「キーン」とティーカップを叩く音がなります。

 

ヒューバタン。

 

 

はい、もうこれです(笑)

デン

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デン

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ティーカップを叩いて気絶っていう、催眠術の何でも有り感に笑っちゃうんですが、ティーカップさんは後ほど訪れる展開でも笑わせてくれるので最高です。

 

 

 

 

 

物語の真相判明からクリス君の脱走・反撃の始まり

 

クリスはこの部屋で全ての真相を知ります。

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結局みんな黒人の体が欲しかったワケです。

要は黒人と脳を交換して体を乗っ取るワケです。

ウォルターが謎にダッシュしてたのも中身は祖父だからです。

黒人使用人がずっとおかしかったのは中身が祖母だからです。

真相がぶっ飛び過ぎてるというか、作品のリアリティーラインがイキナリ凄い上に上がったなって感じがするのですが、面白いので まあ良いでしょう(笑)

人間の脳を移植出来るかは置いといて、サルの頭部移植手術は成功してるらしいですよ、、、。

 

で、真相というのはテレビの画面に映し出されるんですけど、その映像が家案内の時に見せられた家族写真に徐々に近づいていくんですよ。

徐々にはまっていくパズルにゾワゾワと不気味さを感じるのと同時に、上手く出来てるじゃああんと思います。

 

あ、そういえば、クリスが捕まったぐらいの段階でクリスの親友がローズに電話するんですけど、あの時のローズ最高ですね。

無表情なんだけど、話し方・声のトーンには凄い感情があるように喋ってんすよ。

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単純に表情と話し方のミスマッチが怖いんですけど、役者としての演技が凄い、、、っていう恐怖もあってめっちゃ怖いです。地味に名シーンだと思ってます(笑)

っていうか、暇だったらあのシーンを真似してみると良いですよ。

無表情な顔をキープした状態で感情を乗せて何かセリフを言ってみてください。顔が勝手に動いちゃいますから。彼女の演技の凄さに改めて恐怖を抱きますよ(笑)

多分ね、あの演技は竹中直人の笑いながら怒る芸より凄いと思う。

 

はい、展開の話に戻します。

神経外科医であるローズ父は脳みそ交換手術を始めるんですけど、その頃椅子に縛られてるクリス君は脱走を試みます。

椅子から脱出する事に成功したクリス君ですが、家から出るためには数人と戦わなければなりません。という事で

 

第一回戦

対戦相手はジェレミー君。後ろから頭部をぶっ飛ばして勝利です。

 

第二回戦

対戦相手はローズ父。鹿の角をぶっ刺して勝利です。

 

第三回戦

対戦相手はローズ母。ハサミを目に刺して勝利ですティーカップ争奪戦に微笑してしまいます

 

第4回戦

対戦相手は敗者復活戦を勝ち上がって来たジェレミー君。

彼はやっぱりチョークスリーパーで攻めて来ます。うーん気が利いてる

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でもクリス君はジェレミー君の顔面を踏み潰して勝利

 

はい、まあこんな感じで4回も戦ってやっとの思いで家から脱出します。

脱出した後は車に乗って逃げ出すのですが、途中で轢いてしまった黒人使用人(祖母)を助けてしまうことによって結果的には事故ってしまいます。

で、ローズが猟銃を持って殺しに来ます。

そしてローズが「グランパ」と口を開くと、ウォルター(祖父)が猛ダッシュで突進してくるんですけど、クリスは携帯のフラッシュを使ってウォルターを元の状態に戻します。

元に戻ったウォルターはローズの腹部を撃って自殺してしまいます。

そして、倒れているローズにクリスはトドメを刺そうと首を締め始めます。

しかし、ここで警察が来てしまうんですね〜。

「あ〜これはローズが被害者ぶるパターンのやつだ」

と思ってると車のドアが開き、そこには「空港警察」との文字が。

あ、うまい!

物語の序盤の方に、クリスに対して身分証を見せろという警察を出してた事によって、ここでも完全に警察が来たもんだと思うようになってる!

 

 

・・・ いや〜気づいたら物語のほぼ全てを語ってしまっていましたね〜www

いつもこんな書き方しないんですよ。

いつもは良い所と悪い所をピックアップするだけなんですけど今作の場合、前半は興味深い謎が多いし、それに伴って印象的なシーンも多いし、伏線もいたる所に上手く配置されてるし、後半はその伏線がパチパチとパズルのようにはまっていくので全部のシーンを語りたくなっちゃうんですよ、、、。

いや〜普通に良く出来てる映画だと思いますよ。

 

 

 

で・す・が。

 

良く出来てるとはいえ、

ツッコミ所や拭えない疑問点もあって、映画としても"何かおかしい"所があるんです(笑)

 

ツッコミ所・"何かおかしい"所

 

ビンゴ大会という名のオークションシーン

ローズ父はクリスがいる前で「ビンゴをしないか?」って言うんですよね。

クリスが散歩に行かないで「ビンゴをやる」と言ってたらどうするつもりだったんでしょう(笑)

一応ローズがうまいことクリスを散歩に連れて行くんですけど、ちょっと計画の甘さを感じます・・・。

クリスの前でビンゴするって言わなきゃ良いのに(笑)

 

 

クリスがローズと黒人男性の2ショット写真数枚を見つけてから

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あの写真を見つけた時点でローズも怪しい事に気づいてるはずなのに、ローズと一緒に家を出るという考えは変わんねーのかよっていうね・・・。

一応ローズが車の鍵持ってるからという説明が出来るとは思うんだけど、クリスがローズに「鍵を早く出せ!」と言って、ローズは焦って鍵が見つからない演技をしてから実は鍵は普通にありました〜という展開があるじゃないですか。

あそこでクリスは落胆しますよね。

いや、だから写真の時点で気づいてんじゃんよってなりません?(笑)

鍵は実は普通に見つかってました~。とかやられても

 

でしょうね。

 

ってなってしまいました...。

 

 

 

クリスが椅子から脱出するくだり

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主人公が捕まってしまう展開がある映画って、観客は主人公がどうやって脱出するのかを考えてしまいますよね。

そして、その脱出方法が考えつかなければつかないほど、脱出方法を見せられた時に「そう来たか!!」とか 「めっちゃ面白い!!」と思うわけじゃないですか。

今作は椅子に縛られたクリスがどんな脱出方法を見せてくれるのかと思ったら、なぜか催眠術から逃れた方法だけを見せるんすよw

いやいや待てい。

 

お前、両手固定されてるのにどうやって両耳に綿入れたんだ。

 

例えばですよ?

肘掛部分の綿を全部むしって、肘掛の中をスッカスカにすることによって手首のベルトがゆるくなり隙間が生まれ、両手が自由になって耳に綿を入れれました。とかなら納得出来んだけど、そーいうシーン無いんすよ。

いつのまにか両耳に綿入ってんのwww

これ、僕が寝てただけですか?耳に綿入れるシーンなかったですよね?(笑)

 

(追記)

屈めば綿入れられるってご指摘頂きました。改めて思い返してみるとですね、確かに少し屈んで左側の肘掛の綿を凝視するシーンがちょっとだけ映るんすよね・・・。

うーん。まだまだですね。

nonoさん、aas..l..Phuckさんご指摘ありがとうございました。

(追記ここまで)

 

 

 

ローズ父が脳みそ移植手術してる時

ローズ父ね~医者としては有能なんでしょうね。

でも、盲目の人の脳を移植する体(クリス)が隣にいないのに、手術始めるんすよ。

 

いやバカかよ!せっかちかよwww

 

ここはツッコミ所というよりギャグポイントですかね(笑)

 

 

 

 

 

 

疑問点

 

黒人と脳を交換するってのは良いんだけど、、、

 

脳を交換して体を頂くってのはスンナリと理解出来んだけど、フラッシュを浴びると元の人格に戻るってのは、、、あんまり理解出来ないんだけど・・・

だって、脳は完全に交換しちゃってんだからジィちゃんとかバァちゃんとかの脳なんでしょ?な、なんで戻るの?

催眠術の関係?

そこらへん説明出来る人います?(笑)

-追記-

先日、Amazonプライムで見直したら腑に落ちました。

まず脳を完全に移植というわけではなかったですね(笑)

神経系に繋がる脳は無傷で残ってるから意識はあるんだってさ。

つまり、クリスは映画を観てる観客と同じ状態になるってことですよね?

映画を観てる観客は映画内で登場人物にどんなことが起きようと、ただ傍観することしか出来ないわけじゃないですか、それと一緒で、クリスは手術が決行されていたら自身の体・目を通して体験することを "沈んだ地" から映画を観るかのように傍観するしか出来なくなってたということですよね。

だからか、真相が明らかになるくだりで映る「沈んだ地」の映像は、まさに我々観客が傍観することしか出来ない「スクリーンに映る映画」っぽく見えるようになってて面白いなぁと思いました。

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(今まで自身の目で見て体験出来てたことが、ただ観客として傍観することしか出来なくなることを上手く表現してますね...)

ここら辺のことについてコメントくれた「はじめましてさん!」ありがとうございます。

 -追記ここまで-

 

 

 

 

 

結論

スンゲー長くなっちゃいましたけど、基本的に僕が文章長くなってしまう映画はめっちゃ楽しんだって映画ってことです。(クソほどつまらない映画も長いけど)

 

とにかく伏線の配置がさりげなくて気が利いていますし、決定的な"恐怖"ってのがあんまりなくて、ず~~~っと"何かがおかしい"という空気が続くのも面白いしですし、"何かがおかしい" が続くと、それに伴って謎が深まるばかりなので興味の持続もあって超楽しいです。

終盤につれて伏線という名のパズルが徐々にはまって行き、真相という名のパズルが完成した時には気持ち良さがあったりするぐらいです。

 

っていうか人種差別という要素を、逆に"黒人ラブ" って感じで描く映画なんて僕は見たことないからそれだけで最高な作品だと思います。

 

 

 

 

 

 

Fin

 

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